2015-01-01から1年間の記事一覧
昨日、12月15日に開催された放送倫理・番組向上委員会(BPO)における、NHKスペシャル『STAP細胞 不正の深層』についての審理経過が、議事概要として公表されました。 http://www.bpo.gr.jp/?p=8448&meta_key=2015#h_04 様子がわかるのは、最後の次の文章で…
NHKの看板番組である「クローズアップ現代」の「出家詐欺報道」に対する人権侵害申立てについてのBPO放送人権委員会決定が、12月11日に公表されています。 決定内容は、人権侵害の申立ては却下していますが、放送倫理面で問題視し、「勧告:放送倫理上重大な…
さて、今回、ツイッター投稿のあった八代氏ですが、昨年のSTAP細胞関連の寄稿を読むと、もっともなことも述べています。以下は、2月27日時点のものですから、若山氏によるSTAP論文の撤回呼びかけ前のものです。 ○続・STAP細胞が映し出すもの――「科学」と「…
iMuSCs細胞の論文が、小保方氏やSTAP細胞に否定的な皆さんにどう受け止められるのかは大きな関心のあるところですが、既に各ブログ等で言及されている榎木英介氏の記事は、ある程度まとまったものかと思います。 「繰り返し言う~研究不正と「STAP現象」あり…
今月10日発売の文藝春秋に「日本を変えた平成51大事件」という特集があり、その最後の方で、毎日新聞の須田記者が「【平成26年】STAP細胞捏造―科学を貶めた理研と早稲田の大罪」という記事を書いています。 タイトルは、往々にして編集部が扇情的に付ける例…
傷害誘導性の筋肉由来幹細胞様細胞(iMuSCs)論文の、STAP細胞との関連での評価については、これまでの幹細胞に関する研究の到達点がどこまでだったのかによって、違ってくるような気がしますが、次のような整理でいいのでしょうか? 1 STAP細胞=外的な刺…
素人なのでわからないのですが、 ネイチャー誌に掲載された、この論文は、どういう意義、インパクトがあり得るでしょうか? STAP細胞との関係はどうなんでしょうか? ■Characterization of an Injury InducedPopulation of Muscle-Derived Stem Cell-Like Ce…
■私を含めて、STAP細胞や小保方氏に「擁護」的な論調で述べている人々が、依然として少なからずいるのはなぜか? ということですが、自分自身のことを分析してみると、次のようなことかと思います。 プラナリアやイモリなど、切断などの物理的に激しい刺激…
【まとめ】 以上のように、「STAP細胞問題」は、最初から今に至るまで、ことごとく法律的センスが欠如していることの連続でした。唯一、冷静に筋を通していた早稲田大の論文調査報告書でしたが、早大当局や先進理工学科によって放擲されてしまいました。 研…
問題9:NHKスペシャルに凝縮されている如く、マスコミ報道等において様々な人権侵害行為が行われたこと。 三木弁護士より、「人権侵害の限りを尽くした」と表現されたように、あのNHKスペシャルは、マスコミ報道、世間の非難の問題点を凝縮して備えています…
問題4:研究不正を、研究者の問題から、組織の問題に拡張させ、関係ない研究者に連帯責任を負わせたこと。 研究不正の問題は、基本的には、その研究者だけの問題です。研究者は組織に属しているとはいっても、企業や官庁のように組織の指揮命令下に置かれる…
1 「STAP細胞事件」における科学と法律 の続きです。 STAP細胞問題について、法律的フィルターでの思考が必要だということを、なかなか理解できない人々がいますが、本問題は、「研究不正」の有無ということがそのコアとなるものです。 「研究不正」とは…
早稲田大学による小保方氏の学位取消確定の会見関係の記事を見てみました。 ■マイナビニュース(2015/11/03) http://news.mynavi.jp/news/2015/11/03/060/ 「小保方氏の学位論文について具体的には、「論文中にコピー&ペーストした箇所があったこと、企業…
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会の11月17日会合におけるNHKスペシャルに関する審理経過が掲載されました。 http://www.bpo.gr.jp/?p=8376&meta_key=2015#h_06 アンダーラインを引いた最後の3行が、従来とは異なる部分です。 起草委員によって…
この2年近くに及ぶ「STAP細胞事件」(「事件」の意味合いは、人によって捉え方が異なるでしょうが)では、「科学は法律と無縁ではいられない」ということを、改めて感じさせるものでした。 研究不正問題、学位取消問題ともに、法律的フィルターを通した思考…
C 「博士学位の意義に値する博士論文」 この表現は、2カ所で出てきます。 「(b) 本件公聴会時の義務違反 本件公聴会において、常田氏は、小保方氏の指導教員として、公聴会時論文の内容を適切に審査し、小保方氏に対し適切な修正指示を行うべきであった。そ…
(5)報告書は、「小保方氏主張論文」が「小保方氏が真に提出しようとしていた最終的な完成版の博士論文である可能性は相当程度ある」と評価していること。 調査報告書には、いくつかの段階別に博士論文が峻別されており、書かれている評価がどの博士論文を…
(4)問題点とされた内容は、論文の根幹に関わるものではないこと。報告書は、論文の根幹部分については調査対象外としていること(ただし、実験の実在性は認定) 【1 本質的部分であるTissue誌論文には問題あるとの認識にないこと。】 「本件博士論文」(…
以下、調査報告書の内容を、改めて順次検討していきます。 (1)論文調査報告書の作成に当たっては、常田氏を除く審査分科会メンバーによる確認・精査の自主調査結果も踏まえたものとなっていること。 これは、冒頭の調査経緯からわかります(読みやすくな…
(続き) 6 学位剥奪という研究者にとっての究極の不利益処分を行うためには、様々な「公正手続き(デュー・プロセス)」の観点から正当なものでなければならない。 (1)ペナルティは、その犯した問題の程度に応じて相応のものでなければならないという比…
早稲田大の小保方氏の博士論文に関する調査報告書を、改めて全文読み直しました。 新たな発見もありましたし、私も少し誤解していたところもありましたが、緻密な構成と事実認定がなされていることを改めて実感しました。 それらに照らして検討すると、取消…
先日の早稲田大学の小保方氏の学位取消確定決定については、週末に、長文の記事をアップする予定ですが、その前に、NHKスペシャルについての放送倫理・番組向上機構(BPO)での審理の参考になる決定が出ていますので、コメントしておきたいと思います。 事…
これまでも、STAP関係の特許出願状況を紹介されていた栗原潔弁理士が、次の記事を今日付でアップされています。読者の方から教えていただきました。有り難うございます。 ◎「各国でまだ生きているSTAP特許出願」 http://bylines.news.yahoo.co.jp/kuriharak…
早稲田大の先進理工学研究科での「訂正」に関する論文指導の問題点の有無についての検討は、この後書きたいと思いますが、その前に、一点、気になる点を書いておきます。 総長の記者会見や発表資料をみると、先進理工学研究科が、取消、指導、猶予条件未達等…
NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」の、放送倫理・番組審査機構(BPO)での審理ですが、10月20日の定例会合の審理概要が公開されています。 http://www.bpo.gr.jp/?p=8317&meta_key=2015#h_04 「4.「STAP細胞報道に対する申立て」事案の審理 対象となっ…
「1 小保方氏批判の何が問題なのか?」との記事 http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16916666.html について、なかなか理解していただけないようで、次のような指摘が、前々からしばしばなされます。 「小保方氏による証明が先決である」 「科学の論理と…
早稲田大の総長会見を全部見ました。YouTube録画をダウンロードして、倍速で視聴すると、効率よく見ることができました。 前回の記事↓は、最初から40分のところまでしか見られなかったものですから、その時点での感想となりましたが、その後の質疑応答で明…
早稲田大の小保方氏学位取消の問題については、また後ほど続きを書きます。DORAさんが怒濤の如く書いておられて、言いたいことはかなり重なりますので、もう少し録画と調査報告書等を読んでから、気付きの点を書きたいと思います。 今回は、そもそも論の話…
YouTubeの総長以下の会見録 https://www.youtube.com/watch?v=IHqZRYFFiWc の、まだ38分目くらいまでしか見ていないのですが、ここまでの感想を備忘録的に少し・・・。 ●質問の冒頭の2人が、いずれもNHKでしたが、小保方氏のコメントの主要部分を引用して、…
本日夕刻、早稲田大総長が会見し、小保方氏の博士号取消を発表しました。 午後8時50分現在、プレス発表文がHPにアップされていないようなので、まずはそれが発表されてから、小保方氏側のコメントと併せ読んで、コメントしたいと思います。事実関係で主…