BPOの11月17日会合の審理経過が掲載されています
アンダーラインを引いた最後の3行が、従来とは異なる部分です。
起草委員によって論点整理が行われることとなり、次回(12月15日)にその整理された論点をもとに審理を進める由。
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6.「STAP細胞報道に対する申立て」事案の審理
対象となったのは、NHKが2014年7月27日に『NHKスペシャル』で放送した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。番組では英科学誌「ネイチャー」に掲載された小保方晴子氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した。
この放送に対し小保方氏は人権侵害等を訴える申立書を委員会に提出、その中で「何らの客観的証拠もないままに、申立人が理研(理化学研究所)内の若山(照彦)研究室にあったES細胞を『盗み』、それを混入させた細胞を用いて実験を行っていたと断定的なイメージの下で作られたもので、極めて大きな人権侵害があった」などとして、NHKに公式謝罪や検証作業の公表、再発防止体制づくりを求めた。
これに対しNHKは答弁書で、「今回の番組は、世界的な関心を集めていた『STAP細胞はあるのか』という疑問に対し、2000ページ近くにおよぶ資料や100人を超える研究者、関係者の取材に基づき、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作したものであって、申立人の人権を不当に侵害するようなものではない」などと主張した。
今回の委員会では事務局がこれまでの双方の主張をまとめた資料を提出、論点を整理するため起草委員が集まって協議することとなった。次回委員会では、起草委員によって整理された論点をもとに審理を進める予定。
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じわりと前に進んだ印象です。
小保方氏側からの申立ての論点は、以下の記事でご紹介した三木弁護士が公開された申立て概要に概ね即したものでしょう。
これに対してNHK側の答弁―小保方氏側の反論―NHK側の再答弁というように、二巡したところで論点整理に入ったという段階です。主張の対比は既に事務局が作成して、それをもとに議論されていますから、ここで言う「論点整理」というのは、より法律論的な論点の整理という趣旨だと思われます。
次回12月15日会合で議論して、方向がまとまれば、決定の起草に入るでしょうし、議論の時間が足りなければ、もう1回やった上で、起草に入るということかと思います。
起草委員会は、他の事例をみると、2~3回というところでしょうか。決定が出るまでには、もう少し時間がかかるのかもしれません。
論点整理及び決定案を起草する起草委員は、弁護士又は大学教授の委員でしょうから、論点ごとにどういう判断をするのか、少数意見がつくのかどうか、注視しつつ、空気に流されない法律家らしい冷静な評価を待ちたいと思います。
①米国の特許出願のほうは、少し手続きに動きがあったようです。
②石川氏による兵庫県警への告発の件も結論が出ているのではないでしょうか。
③ハーバード大側で不正調査なり、病院側、バカンティ研究室の方で何か動きがあるのかどうか。
④それと、読者の方から教えていただきましたが、「和モガ」さんという方が、
「「STAP細胞事件」-偽計業務妨害の告発状を書こうと思う」
という記事を昨日書いておられて、第三者によるES細胞混入「偽装」という視点で告発状を書くということを述べています。
専門的すぎて、私には内容がわかりませんが、現在、DORAさんのブログで議論されていることと同趣旨でしょうか・・・?
いずれにしても、まだまだ「STAP細胞事件」の先は長いだろうと思います。