理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

STAP細胞の特許出願は、ハーバードB&W病院からVCELL THERAPEUTICS社に全権利の移譲の模様


 STAP細胞の特許出願について、ハーバード大B&W病院から、VCELLTHERAPEUTICS, INC.社に権利移譲されたようだとのコメントを入れていただきましたので、調べてみると、どうもそのようですね。

■ 米国での出願は、JISAIさんがコメント欄で書いておられるように
   (ApplicationNumber 14/397080 と入れてSearchします)

でみると、タブの「ImageFileWrapper」をクリックすると、5月26日付けで、書類が提出されていて、


 出願人/権利保持者は、VCELL THERAPEUTICS, INC.になっていて、ステータスが全ての権利を譲り受けている旨の表示となっており、譲渡の履歴を示す「B」の欄の13番目に(上記の下をクリックします)、B&W病院からVCELL THERAPEUTICS, INC.に譲渡された旨が記載されています。

■ 次に、EU、豪州、カナダも、WIPOのデータベースから手繰ってみました。


国内段階移行に関する情報(詳細)
        官庁                    移行日         国内番号  国内ステータス 
Australia17.10.20142013251649Published: 06.11.2014
Canada24.10.20142885576 
European Patent Office24.11.20142013780959 
Japan24.10.20142015509109 
United States of America24.10.201414397


■ EPOは、European Patent Register で見てみます。

の左欄の「all Documents」をクリックすると、「den***** 」さんのご指摘の通り、
 5月17日付で 
 Request for transfer of rights とあり、その Assignment に権利移転の旨が書かれています。
 日付が、2015年12月21日付になっていますから、半年前のものです。
 
 また、権利移転される特許出願の中には、昨年3月19日に出願され9月24日に公開された、バカンティ教授と小島氏の特許出願も含まれているようです。


■ 豪州も、次のように、5月6日付で権利者変更が申請され、同9日付で許可され、19日付で公表されたとあります。

 
New name
VCell Therapeutics, Inc.
Old name
The Brigham and Women's
Hospital, Inc.
Date of request
2016-05-06
Date of allowance of name change
2016-05-09
Date published
2016-05-19
Reason
Request for Assignment
 

■ カナダですが、
 
(73) Owners (Country):
  • VCELL THERAPEUTICS, INC. (United States of America)
(71) Applicants (Country):
  • THE BRIGHAM AND WOMEN'S HOSPITAL, INC. (United States of America)
  • RIKEN (Japan)

  • と記載されています。出願人に理研がまだ書かれていますが、権利者は、VCELL THERAPEUTICS, INC.となっています。

■ 日本については、先日の状態から、変化ありません。

工業所有権情報・研修館のJ-Plat-Pat というデータベースから、出願状況、審査状況が検索ができます。

  その右端の「経過情報」タブの、
 「1.番号照会」とありますので、そこに、「2015-509109」 というSTAP特許出願の番号を入れて検索すると、表示されます。その右上の「審査書類情報」をクリックすると、4月22日に、B&W病院から審査請求がなされていますが、まだ2015年3月30日付で提出されているような、「出願人名義変更届」は記載されていません(いずれ記載されるということかも
しれませんね)。
■ ということで、ハーバード大B&W病院から、VCELL THERAPEUTICS, INC.への権利譲渡は、以前推定したような「持ち分の譲渡」ではなく、「全権利の譲渡」ということのようですね。
 これまで、2015年12月21日付のAssignmentの内容が不明である一方で、出願人は米国においても依然としてB&W病院だったことに加えて、日本の特許庁への4月22日になされた審査請求が、B&W病院だったことから、「持ち分の譲渡」だと解釈しました。それは違っていたということになるようです。

 そうなると、今まで述べてきた、ハーバード大STAP細胞・現象の存在を前提として動いているということではなくなり、産学連携事業へと発展しつつある、という解釈も違うようだ、ということになりそうです(下記【注】参照)。
 この半年分の特許出願関係の記事が仕切り直しになりますので、残念ですが、まずは事実は事実として押さえた上で、それをもとにまた考えていきたいと思います。


【注】(2016年6月4日)
 この記事のあとの一連の記事で、やはり、STAP細胞・現象の存在を前提にして、ベンチャーキャピタルベンチャー支援企業等も積極的に関与させることによって、バイオベンチャーとの産学連携による実用化を目指しつつあるということではないか? と書いています。VCELL THERAPEUTICS, INC.の実態の調べからくる推測によるものです。そうなると、上記の斜線部分はそうはならないということかもしれません。後続記事をご参照ください。