理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

ハーバード大のB&W病院は、ES細胞混入説には与していないことを強く示唆する新規の特許出願


 コメント欄で、いろいろご教示ありがとうございます。

 請求項では、STAP細胞には触れられていないとしても、明細書で、2014年9月のバカンティ研究室が公表した新プロトコルと新実験に触れられているということは、STAP細胞特許出願を前提とした特許出願ということになり、一種の応用特許ということになるでしょうか・・・。

 
 いずれにしても、この新しい特許出願から見て取れることは、

 ハーバード大のB&W病院は、ES細胞混入説には与(くみ)していない

 ということだと思われます。

 これは、以前にも書きましたが、単に特許出願コストの問題だけではなく、コストの多寡に関わらず、STAP細胞の実態がES細胞であるのに出願するということになれば、「背任」の問題が生じるからです。

 あれだけ桂調査委員会がES細胞だと断定し、その旨の論文をネイチャー誌に投稿して、ジョン・デイリー教授らの再現実験失敗論文ととともに、同誌もそれらの結論を認めたわけです。したがって、その結論を前提として特許出願をするのでは、虚偽だとわかっているのに出願することになりますし、それによって出願者である所属病院の利益を害することになりますから、背任的行為ということになるでしょう。

 出願者であるB&W病院にしても、これだけ大きな問題になったわけですから、今回出願するに当たって、その点は突き詰めて内部審査したはずです。
 それは、組織の責任者としても、善管注意義務により、当然求められることです。

 STAP細胞の否定論者の皆さんが、何回となく繰り返している「虚偽の出願は刑事罰の対象になる」ということも、もちろん念頭にあるはずです。

 それでも、従来のSTAP細胞特許出願は維持し、更に応用特許的な別途の出願も新たに行ったということは、STAP細胞の存在とその作成法が正しい、再現できるという認識に立っているということでしょう。

 ※ そういえば、2014年9月にバカンティ研究室が公表した追加プロトコルを試した結果というのは、どこも報じていないのではないかと思いますが・・・・。
 というか、バカンティ教授ら自身、それで自分たちはSTAP細胞を作製したとの説明も明確にはしていなかったかと思います。まあ、しかしプロトコルを公表する以上、作成できたという前提なのでしょうが・・・。その詳細が語られなかったので不思議に感じた覚えがあります。

 【訂正】
  上記の一連の記述は、ちょっと時系列が違うところがありました。
  米国特許出願は、昨年3月19日であり、ネイチャー誌が2論文を出してSTAP細胞なしと判断したのは、昨年の9月23日ですので、ネイチャー誌のその2論文も踏まえながらも出願した、という流れにはなりませんね。ただ、桂報告書が出て以降の出願ですから、桂報告書のES細胞だとの結論に与しているわけではないのだろう、という点は変わりはありません。
 それから、バカンティ教授のプロトコルの追試結果が報じられていないのでは?と書きましたが、ネイチャー誌の昨年の論文で、ハーバードのチームが試したが再現できなかったとあると報じられていますね。失礼しました。



 先日も、国防総省DARPAの研究に組み込まれている可能性の記事でも書きましたが、

 ハーバード大のB&W病院とバカンティ研、更には米国政府とは、一連の騒ぎには我関せずで、次元の異なるところを見据えているような印象を受けます。

 今回の特許出願は、内容ももちろんそうですが、ハーバード大のB&W病院のスタンス、認識を暗黙のうちに示すものとしても、興味深いものだと思います。