理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

理研論文では、キメラマウスやテラト―マは分析、観察はできたのかどうか?


 話は飛ぶのですが、昨年9月のネイチャー2論文の公表の時にも書きましたが、理研が投稿した論文で、テラト―マやキメラマウスの分析もしているように新聞報道で書いてあるのですが、そうなのでしょうか?

●「STAPはES細胞」確定…再現実験全て失敗
読売新聞 20150924
http://www.yomiuri.co.jp/science/20150923-OYT1T50106.html のネット版では掲載されていませんが、紙版では、次のように続いています。

「・・・同誌は、「STAPは存在しなかった」とした上で、今後、同様の論文には詳しい作製法の公開と、使った細胞の起源の確認を著者に求めていくという。
 理研の松崎文雄チームリーダーらは、理研の内部調査の一環で、小保方氏らがSTAP細胞から得たと主張したSTAP幹細胞の全遺伝情報を解析。小保方氏の共同研究者で、当時、理研に在籍した若山照彦・山梨大教授の研究室で作製されたES細胞と、遺伝子の細かい傷までが一致、STAP細胞が作られた可能性は極めて低いと結論づけた。
 さらにSTAP細胞をマウスの体内入れて作ったとされる腫瘍「テラト―マ」や、万能性確認のために作ったとされる特殊なマウス「キメラマウス」にも、既存のES細胞が使われていた。松崎氏は、読売新聞の取材に、「STAP論文の主要な結論が誤りであると、決着がついたと考える」と述べた。」」

 これに関して、次のように私の記事では、コメントしました。

「⑤桂調査報告では、理研帰属分の試料だけで解析したとされるが、桂委員長は記者会見では、キメラマウス(や胎盤の切片等の試料)による確認の有無を問われて、直接答えず、「確認できなかった。しかし、証明できているとは思っていない。胎盤ではなく卵黄嚢と見間違えた可能性が高い。」というすれ違いの答をしていた。

 しかし、今回の報道をみると、松崎リーダーは、キメラマウスやテラト―マも遺伝子解析している由。」


 モニタリング委報告書と、桂報告書と会見での発言から考えれば、理研の帰属にならなかった試料は、調査対象にはなっていない、という理解で、その中にキメラマウス、テラト―マ、胎盤の切片、関連の実験ノートも含まれる(それなのに、理研や桂調査委はそのことを明らかにしない)、と理解しているのですが、上記の理研のネイチャー論文では、分析しているようですので、実際どうなのかが気になっています。

 桂氏の発言や報告書では、胎盤の発光の件は、明らかに論文の画像でしか判断しておらず、それが卵黄嚢の見間違いだろうという指摘になっているわけですが、キメラマウスやテラト―マの遺伝子分析ができたのであれば、現物も確認して、胎盤の部分の観察もできたのではないのか・・・桂報告書をそのまま論文化したということでもなく追加的分析もあるのか・・・とも思うものですから・・・。
 その辺がもやもやしています。