理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

若山研の室員への取材は実質皆無に近い異様さ-全体構図を大きく左右する論点にも拘わらず・・・


ちょっと話は違いますが、一連のSTAP細胞問題の報道の中で、若山研究室の室員に対する取材がほとんどないということを強く感じます。
NHKで言及された元留学生とか、大田氏とかの話は多少出ますが、もっと本筋の論点部分では、ほとんど登場しません。


ただ一点、若山氏の6月の会見での発表内容の間違いについて、若山研の「関係者」(研究室員?)からの指摘が発端だったとということがありました。。最初に報じたのは朝日新聞でしたが、これに関しては、以前、次の記事でかきました。

「若山教授は先月、解析結果をもとに「STAP細胞は自身が提供していないマウスからつくられていた」と説明していたが、若山研究室の関係者は、STAP細胞は若山研究室にあったマウスに由来する可能性を認めた。」
 
 こういったように、若山氏は、(テラト―マ画像の件もそうですが)研究室の室員に確認せずに、単独で走っている感があり、研究室員への取材によって違った材料が出てくる可能性もあり得ると思います。

たとえば、次のような論点に関しては、全体構図を大きく左右するにも拘わらず、取材がなされていません。
 
①若山研でのマウスの管理体制はどうなっていたのか? 誰がどうやって管理し、小保方氏にマウスを渡したのは誰か? 室員は関与していないのか?


②若山氏が、自らマウスから一からSTAP細胞~STAP幹細胞を作ったときに、院生もともに成功していたと若山氏は述べていたが、その院生は誰で、成功時の様子はどうだったのか? 実験ノートはないのか?


③若山氏と院生とが成功したSTAP幹細胞からキメラマウスは作らなかったのか? 万能性確認のために、なぜ作らなかったのか?


④小保方氏のSTAP細胞から作ったキメラマウスの胎盤が光っているのを見て、「皆、おおっ!と驚いた」と須田記者の著書に書いてあるが、その目撃、観察時の様子はどうだったのか? 桂調査委が断定したような卵黄嚢を見間違えた可能性など本当にあるのか?


⑤若山氏が言及していた「キメリズムの高いES細胞」とはどういうもので、それによって作ったキメラマウスの胎盤はどういった様子なのか?


⑥小保方氏が作った胎盤の切片を、若山研の室員は誰も見ていないのか?

⑦そして、コメント欄で、「stwatch」さんからご指摘のあったような若山氏自らが責任著者でFI幹細胞作製者であるにも拘らず、それの特性に関する「実験した記憶にない」と言っているのであれば、若山氏だけでなく、若山研の室員の研究者たちはどう関わっていたのか? なぜ、またどのような経過でそのようなLetter論文が書かれ、アクセプトに至ったのか?
 
 
いずれも、科学的にこの問題を追求しようとすれば、当然に抱くはずの疑問です。流れを追っていくと、自然に浮かんでくる疑問です。しかも、細かい論点ではなく、全体の判断を大きく左右するような材料に関する論点です。
 
 マスコミは、これらの取材を若山研の室員には一切しようとせずに、若山氏の多弁のみを、客観的検討を加えることなく、右から左に流しているのみです。それもまた異様な光景です。
 科学の世界での作業は、あくまで科学的論点の追求であるはず、一方的思い込みで思考停止してしまうのであれば、それはもう科学ではないでしょう。