理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

「ES細胞混入説」と「死細胞の緑色蛍光」との関係は?-NHKの報道を見て

 NHKが、昨日のニュースで次のように報じています。

 

「小保方氏STAPの確認十分でなかった

NHK 320 1225

 

 STAP細胞の問題で、万能細胞作製の決定的証拠とされた緑色に光り出す細胞について、小保方晴子元研究員が去年11月、STAPと判断するための確認が十分できていなかったという内容の証言を調査委員会にしていたことが分かりました。

 4月の記者会見の発言とは異なる内容で専門家は、理研は、詳しい証言内容を明らかにすべきだとしています。
 緑色に光り出す細胞は、体の細胞が、万能細胞に変わったものだとされ小保方元研究員らが去年1月の記者会見でもSTAP細胞が出来た決定的な証拠だと映像などを発表しました。
 これに対して、多くの専門家からは細胞が死んだ時に光る「自家蛍光」という現象でSTAP現象とは関係がないという指摘が出ましたが、小保方元研究員は、4月の記者会見で自家蛍光ではないことを確認していると否定していました。
 ところが、NHKが去年11月に小保方元研究委員が調査委員会に証言した内容を入手したところ「自家蛍光なんじゃないかとかそこまで思ってなかった」と話し、委員から「調べれば簡単に分かりますよね」と尋ねられると「やってなかった」「甘かった」などと答え、STAPと判断するための確認が十分できていなかったという内容の証言をしていました。
映像は、自殺した笹井芳樹元副センター長がSTAP細胞を信じる根拠だと話していたもので理化学研究所の対応にも影響を与えたと指摘されています。東京大学医科学研究所の上昌広特任教授は「真相解明が遅れるなど重大な影響が出たおそれがある。STAP細胞は否定されたが小保方氏自身がどう説明したのか理研はもっと明らかにする必要がある」と話しています。これについて小保方晴子元研究員の見解を、代理人の弁護士を通じ求めましたが、回答はありませんでした。」

 

 しかし、この記事は妙です。

先ほどアップしたブログ記事で書いたように、あれだけ、「死細胞の自家蛍光と見間違えたのだろう」と「専門家」を含めて人々が嘲笑していた話と、「ES細胞混入」との結論とはどう両立するのでしょうか? どうもよくわかりません。

 「死細胞の自家蛍光」の話は、桂報告書には触れられていないように思いますが、上記のNHK報道にある小保方氏に質問した委員は、この点はどういう認識なのでしょうか? 報じているNHKにしてもどういう認識なのでしょうか?

電子顕微鏡の映像録画に映っているのはES細胞であるという理解をしているのかどうか、曖昧だと思います。もし、ES細胞であるならば、形状と大きさから死細胞の発光とは見間違いようがないでしょうし、発光が最初から生じるはずですから、録画映像とは矛盾が生じます。笹井氏は、「FACSによって死細胞の自家蛍光ではないことを確認した」と会見で指摘しています。こういったことも、桂調査委員会は、「調査対象外」で逃げてしまっています。

NHKは、笹井氏の「FACSによって死細胞の自家蛍光ではないことを確認した」点についての裏付けデータなどの取材はしているのでしょうか?

 

小保方氏にすれば、緑色発光したSTAP細胞を若山氏に渡した、若山氏はそれでキメラマウスも作り、STAP幹細胞も樹立した、ということですから、あえて、死細胞の自家蛍光ではないのかと疑う余地はなかったでしょう。

 

全部並び立たせるとすると、緑色発光させる部分は、死細胞の自家蛍光でごまかして(FACSデータもごまかして)、若山氏には、盗んで培養したES細胞を、タイミングよく次々と渡していた。胎盤の発光は、切片をごまかして丹羽氏の眼を欺いた・・・そんな魔術師のようなことが、人々が杜撰極まりないと非難する小保方氏にできるとは想像できないですし、それぞれの局面を否定する材料もあるわけです。


それに、調査委によるヒアリングで、小保方氏がNHKが報じるような話をしていたのであれば、それを調査報告書に出してもおかしくはありません。しかし、それをしなかったということは、「あれは、ES細胞混入だった」とのストーリーとつじつまが合わないことを調査委も認識していたからではないのでしょうか? 笹井氏のFACSでの確認結果の話、ひいては笹井氏の4月の会見での説明との関係にも波及します。


ES細胞混入」との桂調査委の結論が出て、それを支持する人々が、死細胞の自家蛍光の話を依然として述べるのであれば、両者間の整合的関連も述べてほしいところです。