理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

科学者や科学ジャーナリストに解説してほしいSTAP細胞研究についての質問

【2014/4/8(火) 午前 2:20投稿】

 小保方氏によるSTAP細胞論文の問題点が指摘されたことで、STAP細胞の存在自体も疑問視され、仮説に戻ったかのように論ずる向きがあります。
 私は、文系の素人ですが、しかし一連の報道をフォローしていて、なぜ、STAP細胞の存在までも連動して疑問視されることになるのかよくわからない点があります。
 科学者や、科学ジャーナリストにわかりやすく解説をしてほしいところです。
 
 おおむね4つの点についてです。

●第1点:若山教授の検証によって確認された、ES細胞ではできないはずの胎盤の存在はどう説明されるのか? 実は胎盤ではなかったということか? 胎盤でなければそれは何なのか? わずかに存在する幹細胞の誤認ということなのか?
 
 笹井氏が、公表コメントで述べている
「仮に、今回疑義を生じたデータを除いてみたとしも、その他のデータで刺激惹起性多能性獲得を前提としない説明が容易にできないものがあると私は考えており、」
ということについては、どう考えればいいのでしょうか?
 
●第2点:STAP細胞の国際特許出願に先行する出願として報道された「Muse細胞」では、やはりストレスをかけることによって多能性幹細胞ができることが示されているが、それであれば、STAP細胞が存在してもおかしくないのではないのか? どう違うのか?
 
東北大学の出澤真里教授による先行特許出願のベースとなる「Muse細胞」についての報道は次の通り。
「体の中に多能性幹細胞が存在し、ストレスを受けると活性化すると想定。人間の皮膚の線維芽細胞や骨髄の間葉系細胞を酵素で処理しストレスをかけると、ES細胞に似た細胞の塊ができ、これをMuse細胞とした。」
「増殖力は高くないが、「そもそも生体内にある細胞で、遺伝子導入など特別な操作を必要とせず、腫瘍化の危険性は低い」と安全面の利点を強調。胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)に取って代わるものではないが、再生医療に利用できる。」
 
 この発表が、2010年4月20日付けの「米科学アカデミー紀要(電子版)」であり、遺伝子注入によらずに、ストレスをかけることで万能性が現れたことが確認された事例があるわけですから、STAP細胞もあり得るのではないのか、と考えるのが自然だと思うのですが・・・。
 

●第3点:香港中文大の李教授の最初の「言葉にならない驚き」の現象は一体何だったのか?
 
 41日に香港中文大の李教授グループが、STAP再現実験の一部過程に成功か?と思わせるような実験中継サイトでのコメントが、バカンティ教授の言及もあって、かなり注目されました。しかし結局、「STAP細胞があるとは言っていない」とし、研究費と時間の無駄だから実験は中止すると発表しました。
 
 しかし、発表にある通り、「Researchgate」というサイトで、現在進行形の形で実験過程を公開し、そこの初期の部分では、報じられている通り、「言葉にならないほど驚いた」と書かれています。
 
 小保方氏の酸に浸す方法ではなく、バカンティ教授の細い管を通す方法がベースとなっていた模様です。
「李氏はこの結果から、STAP細胞の作製に重要であったのは、酸に浸すことではなく、研和(微細なガラス管に細胞と溶液の混合物を通すことで、細胞の塊のサイズを小さくする工程)による極度のストレスである可能性があると推論している。」
 
 培養物?の急増が、本来の幹細胞としては足りない?ということで、実験中止したようですが、それではこの急増現象は、一体なんだったのでしょうか? その説明をしないままに、時間とコストの無駄といって消えてしまうのも人騒がせな気がします。
 「言葉にならないほど驚いた」現象というのは、結局何だったのでしょうか?

 
●第4点:STAP細胞の特許出願では、さまざまなストレスとその組み合わせに応じた製作手法について、70以上もの請求項があるが、それは何なのか? 
 
捏造による出願で、出願コストと、信用失墜と刑事罰のリスクを負うはずがありませんが、それらの特許出願の基になるSTAP研究とその各種製作法については、どう考えたらいいのでしょうか?

 
 「データ管理がいい加減で、論文の画像データに流用があったほどだから、信用できない」の一言で、思考停止してしまう前に、科学者や科学ジャーナリストには、上記の点について、可能性の推測なりともしてほしいものです。