理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

理研を揺るがしているであろう和モガさんの再調査要請/欧米での特許出願の状況

 和モガさんの再調査要請の件と、米国とEU特許庁での審査状況についてです。 

1 和モガさんの再調査要請の件
和モガさんのブログで、理研コンプライアンス部門に、『「STAP細胞事件」の真相』との一連の疑念をまとめた資料を送付して、改めて再調査要望を出したものの、理研側は理由を述べないままに、再調査を拒否した旨が紹介されています。
  ※ ブログには、Ooboeさんのパートナーさんによる宅配伝票の情報公開で、FES1の取り寄
   せルートの裏付けができたことにも言及されています。
 
これは、理研を揺るがす問題で、和モガさんご指摘の通り、ドミノ倒しになりかねません。理研は危うい立場に自らを立たせてしまった感があります。
大田氏が一言、次のように証言すれば、そこからドミノ倒しが始まってしまいます。
 
「私のFES1のマウスは、129+Terマウスです。129X1ではありません。山梨大若山研からの依頼で送ったものも、その129+Terマウス由来のFES1です。」

だからこそ、和モガさんが電話で、「大田氏にその点だけでも確認してほしい」と依頼したのに対して、「聞く聞かないも含めてそういう回答になっている」と答えたというのは、極めて機微なドミノ倒しの出発点になる疑問だからこそであり、何としても回避しなければならないとの焦りから出たものでしょう。
 
8月に小生もブログ記事で書きましたが、
大田氏が自らの実験で使用するマウス系統を間違えたということを認めるはずもないでしょうし、佐藤貴彦氏の『STAP細胞 事件の真相』のp144からp145の注釈の(35)までに書かれている指摘もまた、合理的な疑問であるように感じられます。
たとえば、注釈の(3)(4)では、次のように書かれています。
 
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3)ちなみに、移植核ES細胞のntESG1ntESG2は、ちゃんと129+Terとなっている。FES1の時だけマウスを間違えたというのも奇妙である。
4)更に、『STAPcells are delivered from EScells』のSNPのパターンをみると、FES1ntESG1ntESG2とでは、使われているB6がはっきりと異なる。これも非常に気になるところである。
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 和モガさんや佐藤貴彦氏らが提示する合理的な疑問について何ら確認しないまま、「再調査を行う考えはありません」と回答してしまったことは、後々責任問題に発展する可能性も否定できないでしょう。どのポストの者まで上げて回答したかは興味あるところです。
 和モガさんという市井の一個人からの要請だから、問答無用で「再調査せず」と回答してしまったのだろうと想像しますが、同じ疑問を(FES1のマウス系統に齟齬がある/大田氏に齟齬を確認したか/なぜFES1だけ直接大田氏から取り寄せなかったのか/なぜ行う予定だった遺伝子発現実験をやらなかったのか、やったのならなぜ公表しなかったのか等)、例えば国会の場で(質問主意書等によって)問われた時、回答しない選択肢はないでしょう。
 
 もっとも、構図としては、「認めるも地獄、認めないも地獄」で、どちらにしても辛い立場ですし、気の毒な立場でもあります。
 しかし、もっと辛いのは、大田氏でしょう。自分の細胞が利用される形で事件に巻き込まれてしまった構図です。
しかし、自らの実験における「FES1のマウスは、129+Terマウス」ということは否定したくないでしょうし、かといってそれを認めてしまうと、そこからの波及は、和モガさんが書かれているとおりですから、極めて悩ましいところです。
 
 いずれにしても、和モガさんの分析と再調査要請が、事件の核心に迫りつつあることは間違いありません。和モガさんが言う「次のステップに進むことにした」というのはどういうことなのか、いずれご報告があると思いますが、注目しています。


 和モガさんが提出されたSTAP細胞事件」の真相』(2018年9月18日)を公開していただけるといいのですが・・・。
 


2 特許出願関係
(1)米国
  Oct4発現方法に限定した請求項に補正したものについての継続審査請求に対して、713日付で、拒絶理由通知がなされていますが、それに対する応答はまだなされていません。通常2ヶ月以内だそうですが、出願放棄扱いにはなっていませんので、合計で6ヶ月以内まで延長ができますので、延長手続きをしたのでしょう。
 来年1月が期限となります。
 
(2)EU
  以前の記事で書いたように、(減縮補正しない当初出願に対する)最初の拒絶理由通知に対して、今年の春に面談要請をしたのを受け、11月14日と指定されており、間もなくです。