理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

(続き)OoboeさんへーFES1の「出所/取寄せ経路」の件ですが・...

>楠本英正さん、Ooboeさん

 コメントはすべて拝見しています。まとまった時間がとれないので、また余裕がある時にコメントさせていただきます。
 複数の論点が交錯して議論されているように思いますので、いずれ整理してみたいと思います。

 ・・・と言いつつ少しだけ書いてみますが、

 佐藤貴彦氏の『STAP細胞 事件の真相』のp141~143での解説に従えば、FES1についての中核的疑念は、FES1とFLSは、理研の解析チーム論文と大田氏論文という公的資料に照らせば、マウスの系統の違いが明らかであり、加えてSNPの一致率が一桁違うことからしても、両者を同一とした上での結論は根本的におかしいではないか、ということかと理解しています。

 それであれば、理研にはその中核的疑念をまず問い、更に、

①なぜこういうことが生じたのかを調査すべきではないのか? 

理研解析チーム論文のSNSパターンの図を踏まえれば、FLS作製に用いられたのは、129X1ではないのか? 大田氏論文では、FES1作製で用いられたのは129+Terである。129X1は若山氏が使っていたと、日経サイエンスにはある。そうだとすれば、山梨大・若山研を通じて取り寄せたというFES1は、本当に大田氏作製のFES1だったのか?(そこで差し替えられたという疑念を持たれかねない)

③FES1は若山研(での研究成果物だとの理由でその)経由で取寄せる一方で、FES2等は他から取り寄せたのはなぜか?同じ大田氏作製のものであれば、FES1も大田氏から直接取り寄せればよかったではないか?なぜ取寄せ経路が異なるのか?

④そもそも、若山氏は調査対象であり、若山研もまた小保方研と同様に保全措置がとられるべきであったし、調査対象となるFES1も作製者の大田氏から直接取寄せるのが調査の公正性を担保する上では必要だったのではないのか?

⑤桂報告書の認定の前提が崩れ、調査の公正性担保の上でも疑念がある以上、改めて調査をやり直し、FES1を大田氏から直接取寄せて再解析すべきである。

 ・・・ということを包括的にパッケージで求めるのが、中核的疑念への直接的疑問に立った再調査要請アプローチではないだろうかと考えています(理研は、和モガさんへの回答と同じように、「適切に行われたものと考えています。」の一行で返してくるとは思いますが)。

 この疑念と、和モガさんが提示され、撤回要求をされた理由である遺伝子発現解析の未実施または無視という疑念とは、桂報告書の根幹を揺るがすものと思いますが(お二人の解説を読んだ範囲での理解です)、それらの点については、また後ほどとおっしゃりつつ、「出所、経路についての齟齬」ということだけでの撤回要求という、(中核的疑念と関係はあるとは思いますが)局所的に思えるアプローチをされているのはなぜだろうか・・・ということを感じるわけです。

 そして、そのアプローチの中で、p14の記述を以て、直接取寄せたことの根拠であると主張されてしまうと、なおのこと、そのアプローチの意味がよくわからなくなってきます。
 上記に書いたような中核的疑念の包括的提示による撤回要求のための材料集めとしての取寄せ経路の調査ということであればわかるのですが、そうではなく、「経路に齟齬があること自体が問題だから撤回要求」というお話なので、齟齬というのは?という受け止め方になってしまいます。
 パートナーさんの「戦略」というのがあるのでしょうが、提示された範囲では、そういう受け止め方をしてしまいます。

大田氏に、あえて日経サイエンス記事について照会するのであれば、中核的疑念の観点からすれば、「置き忘れたかもしれない」「理研に提供した」という点よりもむしろ、佐藤氏著書のp144にある、

「大田氏の記憶では母マウスはクレア社の茶色い129+Terマウスだったが、実際には129X1だった。」

として、記憶違いとされている記事内容についてだったのではないかと感じます。
 「置き忘れたかもしれない」「理研に提供した」という点の記述について、内容証明付きで、「どうなんだ?答えよ。答えなければ~~と見なす」と迫られても、乱暴だなと感じて、もう勘弁してほしい、と思って放置するのは人間の情として考えられることですが、ご自分の論文内容を勝手に否定されるような記事に関しては、答えてくれたかもしれない・・・という気もしないでもないですが、もう今となっては気持ちは閉じられてしまっていて遅いでしょう。

理研にも、桂報告書に疑問を持つ人々はいるだろうと思いますし、情報公開なり広報なりの窓口の皆さんにも、疑念を共有してもらいつつ協力していただきたいところですが(自分で何もやっていないのにすみません!)、中核的疑念の提示をしないままに、今されている「齟齬」のアプローチが共有されるだろうか・・・とも正直感じるわけです。
 やはり、p14の記述を以て直接取寄せの根拠にするという一点で、引いてしまうところがあるでしょうし、その「齟齬」アプローチのために、(宅配伝票等)膨大な情報公開請求処理をしなければならない立場、心情を考えてしまいます。

 私自分が直接、公開請求等をするわけでもなく、リスクを取るわけでもなく、公開された資料、情報を見てコメントするだけ、という立場での、身勝手なコメントだということは自覚していますので、あまり申しあげるのは忸怩たるところはありますが、正直心配しています。

 これも一度、少しだけですが、スタンスの違いというご説明で触れたことがありますが、若山氏の告発の件で、業務妨害の具体的証拠として小保方氏の手記のコピーに留まりつつ、告発先の変遷、時効中断請求、検察審査会への申立て、若山氏からの聴取要求・・・といった一連のことは、同情者だったかもしれない兵庫県警や神戸地検の有志の心理的反発・離反を招いたのではないかと心配していました。その轍をまた踏むことにならないだろうか・・・という心配があります。

 今回の動きが、そうならないようにと願っていますので、Ooboeさんとパートナさんの提示内容を理解しようと努めたうえで、あえて今回の記事のように水をかけるようなことも書かせていただきました。
 お考えと異なるかもしれませんが、失礼の段、お許しください。