理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

『あの日』の裏付け資料編の続刊を期待します―それが真の潔白証明につながる!

 
 今回の婦人公論では、2015524日の日記で、BPO申立てに至る事情に触れられています。
 
 以前から検討項目になっていたが、弁護団の中でも意見が分かれていたとあります。弁護士だけに、報道の自由、編集権等との関係で、なかなか微妙なところが認識されていたということなのでしょう。三木弁護士が、「僕はやりたい。やったほうがいいと思う。」との進言で、「やりましょう」と返事をしたとのこと。
 
 小保方氏としては、
被疑者不詳の告発が受理されたので、
 
①どのみち、警察に説明するのであれば、BPOに同じ説明をしてもいいかもしれない。
NHKスペシャルで放送された写真と、窃盗の証拠と告発状に掲載した写真は同じで、きっと同じ情報提供者が発信源になっている。
 
 と考えたことが記されています。
 
 なお、告発での、引っ越し時の窃盗の主張に対して、引っ越し時の状況を示すメール等をまとめておいて、それを三木弁護士に説明。三木氏は、「今の説明ができるなら心配いらないと思う」と答えたとありますので、しかるべき事実関係が説明できるものだったのでしょう。実際、神戸地検は、「事件の発生自体疑わしい」とのコメントを以て不起訴としましたから、そういう裏付けがあるメール等の内容だったと思われます。
 
■ 今回のBPO勧告に対するNHKの報告を読むに付け、依然として、あのNHKスペシャルを評価する見方は少なくないというということを感じます。
 BPOの少数意見の委員もそうですし、NHKの中央放送番組審議会のメンバー(新聞社の論説委員も含め、各界の人が入っています)もそうですが、根っこには、桂調査委員会によるES細胞混入の結論と、小保方氏が故意に混入したのだと限りなくクロに印象づける説明が認識としてあると感じられます。そして、「NHKスペシャルは、桂調査委がそのように結論を出す半年前に、関係者を取材して、ES細胞混入可能性を指摘した貴重な調査報道である」という受け止め方をしているものと思われます。
 
BPOの勧告にしても、編集上の場面転換の説明の不十分さにより、小保方氏が不正入手したかのように印象付けるものとなり、それにより人権侵害と認められたということであり、その場面転換の説明がそれなりになされていれば、人権侵害認定には至らなかっただろうと思われます。少数意見は、この点は、放送倫理上の問題も認めていません。
 多数意見、少数意見が一致して、人権侵害認定なり放送倫理上の問題ありとされているのは、「小保方氏が留学生のES細胞を使ってSTAP細胞実験を成功させた」という「摘示事実」部分です。
 
■このように冷静に見ると、BPOの人権侵害決定・勧告は、薄氷の勝利というのが正直なところであり、留学生の証言部分を、実験でのES細胞混入の話と絡ませずに、違う次元の話として、場面(話題)転換を明確にしていたなら、人権侵害決定には至らなかったと思われます。
 つまり、「小保方氏による不正入手」という指摘は、番組編集上の問題を審議するBPOの決定だけによっては、冤罪だということは、必ずしも明確にはなっていない形です。
 冤罪だということは、神戸地検の不起訴時のコメントである「事件の発生自体疑わしい」という指摘によって、実質的に明らかになったものです。

 本当は、どうせ告発を受けて警察の聴取に応じるのであれば、カウンターで刑事、民事の名誉毀損訴訟を提起していれば、窃盗との告発は、事実無根であることとともに、その背後にいる情報提供者とその虚偽の誘導等の事実関係が明らかになり、名実ともに、小保方氏の潔白が証明された可能性があったと思うのですが、そうはなりませんでした。訴訟となれば、自分のペースだけで対応できず、心身のエネルギーも使いますし、日記に描かれているような心身の状態では難しかったかもしれません。
 
Ooboeさんとそのパートナーさんが、告発を考えておられるようですが、小保方氏本人による名誉毀損訴訟とは異なり、次元の異なる虚偽告発罪の案件であり、間接正犯での立件となると、立証のハードルはかなり高くなるのは否めないところです。来年1月には時効が到来しますから、もう残り少ない状況です。告発もまだなされない中、受理の後、関係者の聴取を含む捜査を行い、証拠固めをして起訴に持ち込むことは、かなりの難度かも・・・というのが正直なところです。 
 しかし仮に難しかったとしても、収集された多くの情報公開資料等があるわけですので、それらを整理して、公開されれば、真相解明には大きく寄与するものと思います。
 
■他方、小保方氏には、ペンという武器があります。なにより、手元にある膨大なメール等の裏付け材料があります。
『あの日』を出版して、メール等の裏付けのもとに書かれたと思われる内容は、小保方氏への一般の見方を変えるには十分でした。しかしそれでも、それらの記述を認めようとしない人々がいます。それであれば、記述の裏付けとなるメール等の裏付け証拠を、すべて公表すれば、極めて大きなインパクトがあることでしょう。生資料が公開されれば、必ず色のついていないマスコミは、それを報じます。

先週の小保方氏の日記では、理研のメールサーバーから小保方氏のメールが削除される期限が迫っているということで、心身の不調の中、朝から夜まで、機械的に転送し続けた様子が書かれています。そうやってせっかく手元に確保した膨大な資料類は、小保方氏を護るとともに、冤罪を証明できる貴重な一級の材料です。小保方氏自身、日記で、それらの価値の大きさに触れている箇所がありました。
桂調査委員会に提出することを阻まれた、若山研での研究実態を明らかにする一連の資料、そして、今回の日記にも出ている、若山研引っ越し時の事情がわかるメール類等の資料など、そのインパクトは絶大でしょう。
 
■小保方氏の日記では、論文投稿料の返還請求について、請求されて以降、「はらわたが煮えくりかえる」「絶対に払いたくない」という記述が継続していました。その憤激が、『あの日』の短期間での集中的執筆につながったものと思います。現時点ではどうなのかわかりませんが、NHKの今回の対応などをみるにつけ、改めて、一次資料を以て真相を訴え、真の身の潔白を明らかにすることを検討されてもいいのではないかと思うのですがどうなのでしょうか・・・?
 出版や連載は、訴訟とは異なり、自らのペースで世に訴えることができることを、『あの日』の出版と、日記の連載とで理解されたと思います。小保方氏の日常生活がそれで阻害されることはなかったと思います。
 それであれば、再度、『あの日』の別冊的なものとして、『あの日』で描いたことの裏付け資料はこれこれである、というものの発刊を、STAP細胞事件の真相解明を願う一人としては、強く切望するものです。それは、小保方氏の研究生活再開の環境整備にも直結するものと思います。
 講談社の『あの日』の編集者の方と会っているようですが、期待したいところです。