理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

BPOでの審議は第二ラウンドへ―NHKからの報告に対して対応を検討

  
 hidetarou  さんから教えていただきましたが、BPOの5月会合が5月16日に開かれ、議事録がアップされています。 
 
 NHKスペシャルについては、 
 
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3.「STAP細胞報道に対する申立て」 NHKの対応報告 
本事案で「勧告」として「名誉毀損の人権侵害が認められる」との決定を受けたNHKから、対応報告(5月9日付)が委員会に提出された。
報告内容について意見が出され、次回委員会でさらに検討のうえ対応を決めることになった。 
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 とあり、予想された通り、NHKの対応に対する異議が出されたものと思われます。 
 通常は、「報告があり、了承された」とあっさり記されるのみですが、このような対応は異例のことです。 
 以前ご紹介したように、前例としては、2013年の大阪朝日放送の事例があります。 
 
 これは、一応は「真摯に対応する」という報告になってはいたものの、それは口だけの表面的なことではないのか?ということで、改めて批判されたものです。 

■ しかし今回のNHKの対応は、これとは比較にならないほどの重大な問題を抱えています。 
 ① BPOの人権侵害決定・勧告を受け入れなかったこと。 
 ② 少数意見を援用して、それらがあたかも、人権侵害や放送倫理上の問題を
   否定しているかのように報道したこと。 
 ③ 経営委員会において、長谷川三千子委員が、このNHKの対応を「お手本だ」
   と述べ、これに対して、誰も異論を唱えなかったこと。 
 
 異例中の異例・・・というか、異常過ぎる対応であり、BPOの存在意義への否定宣言になっている形です。これでBPOが何も対処しないのであれば、BPOの自殺行為ですから、然るべき対応をすることは当然です。 
 下記の記事に書いたように、保守派に人々は、BPO否定の動きを顕在化させていますから、なおのこと、今回のBPOの対応には注目されるところです。 
 
■ NHKスペシャルについてのBPOでの審議は、第二ラウンドに入ったということでしょう。もちろん、人権侵害決定・勧告は当然の前提として、それを受け入れようとしないNHKに対する批判についての審議という意味です。これについては、多数意見、少数意見を問わず、全員が一致しての対応になると思われます。 
 「次回委員会でさらに検討のうえ対応を決めることになったとありますから、この第二ラウンドは、暫く続くことでしょう。声明を出すつもりではないかと想像しています。そうなると、声明案の起草、審議がなされることになると思います。 
 
■ それにしても、なぜNHKは、勧告内容を拒否するような対応をとったのでしょう?拒否すれば、こういう展開になることは目に見えていたと思いますが、いったい、どういう内部プロセスを経て、あのコメントが作られたのか、それこそ要検証でしょう。一番組の問題が、組織全体のガバナンスの問題にまで発展してしまっている形です。 
 
 ちなみに、NHKの4月25日開催の経営委員会で、視聴者からの1-3月の意見の集約結果が報告されていますが、本件については一切紹介されていません。 
 
 各月の報告の一番最後に、「経営委員会へのご意見●件」とあるのみです。 
 
■なお、BPOのサイトでも、視聴者からの意見の紹介欄がありますが、本件については何も載っていません。 
 
 
 BPOの次回会合は、6月20日になります。