BPOでの審議は第二ラウンドへ―NHKからの報告に対して対応を検討
NHKスペシャルについては、
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3.「STAP細胞報道に対する申立て」 NHKの対応報告
本事案で「勧告」として「名誉毀損の人権侵害が認められる」との決定を受けたNHKから、対応報告(5月9日付)が委員会に提出された。
報告内容について意見が出され、次回委員会でさらに検討のうえ対応を決めることになった。
報告内容について意見が出され、次回委員会でさらに検討のうえ対応を決めることになった。
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とあり、予想された通り、NHKの対応に対する異議が出されたものと思われます。
通常は、「報告があり、了承された」とあっさり記されるのみですが、このような対応は異例のことです。
以前ご紹介したように、前例としては、2013年の大阪朝日放送の事例があります。
これは、一応は「真摯に対応する」という報告になってはいたものの、それは口だけの表面的なことではないのか?ということで、改めて批判されたものです。
■ しかし今回のNHKの対応は、これとは比較にならないほどの重大な問題を抱えています。
① BPOの人権侵害決定・勧告を受け入れなかったこと。
② 少数意見を援用して、それらがあたかも、人権侵害や放送倫理上の問題を
否定しているかのように報道したこと。
と述べ、これに対して、誰も異論を唱えなかったこと。
■ NHKスペシャルについてのBPOでの審議は、第二ラウンドに入ったということでしょう。もちろん、人権侵害決定・勧告は当然の前提として、それを受け入れようとしないNHKに対する批判についての審議という意味です。これについては、多数意見、少数意見を問わず、全員が一致しての対応になると思われます。
「次回委員会でさらに検討のうえ対応を決めることになった」とありますから、この第二ラウンドは、暫く続くことでしょう。声明を出すつもりではないかと想像しています。そうなると、声明案の起草、審議がなされることになると思います。
■ それにしても、なぜNHKは、勧告内容を拒否するような対応をとったのでしょう?拒否すれば、こういう展開になることは目に見えていたと思いますが、いったい、どういう内部プロセスを経て、あのコメントが作られたのか、それこそ要検証でしょう。一番組の問題が、組織全体のガバナンスの問題にまで発展してしまっている形です。
ちなみに、NHKの4月25日開催の経営委員会で、視聴者からの1-3月の意見の集約結果が報告されていますが、本件については一切紹介されていません。
各月の報告の一番最後に、「経営委員会へのご意見●件」とあるのみです。
■なお、BPOのサイトでも、視聴者からの意見の紹介欄がありますが、本件については何も載っていません。