理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

【補足】「小保方さんのためには~~」という主張の含意

各位 


いろいろご意見ありがとうございます。小保方さんのことは、諸事情を踏まえてご自分で決める話であり、民事訴訟を提起するしないもまた、小保方さんが決める話なので、それを見守りたいと思います。


■それからマスコミ相手に告訴・告発をするのもそれぞれの自由ですが、マスコミ相手に訴訟しても、番組編集権、報道の自由等との関係があって、なかなか勝つのは難しいというのが実態です。政治家にまつわるカネの問題や、芸能人のゴシップ等であれば、事実関係次第で、あるいはプライバシー等との関係次第で、勝つことができる場合もあるでしょうが、STAP細胞問題に関しては、マスコミ側には「研究不正の解明」という大義名分があります。今回のBPO決定にも見られるように、公益性、公共性の観点と、番組編集権の尊重の観点から却下された論点もあったように、それらを崩すのはハードルが高いでしょう。どんな三流メディア、三文記事であっても、「報道の自由」の下に守られてしまいがちです。
今回のBPOの審理、決定では、幸いなことに、人権侵害判断を2件得ることができましたが、それでも薄氷の勝利的部分もあります。「小保方氏が不正に入手した」という中核的論点について、少数意見の委員のような考えの人もいますから、それが訴訟での判事となれば、判断が覆る可能性もないわけではありません。
客観的にみて、NHKは、理研等のシナリオライターが出すリーク情報に踊らされ、拡声器的役割を担ったということだと思いますし、実際、BPO決定でも、若山氏側の情報に依存している点で不公平であるとの小保方氏側の主張を一定程度認めてはいます。しかし、「放送倫理違反とまでは言えない」というのが結論でした。放送倫理面での判断でさえこういう程度ですから、法律上の要件を争う訴訟となれば、有利な判断を得る可能性はもっと狭まります。
ですから、マスコミ相手に訴訟しても、問題の解決(シナリオライターとシナリオを解明する)にはつながらず、勝訴も保証されず、徒労に終わる可能性が大きいと思っています。
 
■小保方氏や三木弁護士が、BPOで勝てたのだから訴訟すれば勝つだろうに、なぜ訴訟を提起しないかということを訝しみ、そこから(+小保方さんの日記の文言)、小保方氏の心情を推し図ろうとする方もおられますが、実際には上記のような冷静な判断があるのだろうと想像しています。
 もちろん、小保方氏として、『あの日』を世に出して世間に実態を理解してもらい、マスコミの右代表としてNHKスペシャルの人権侵害判断を得たことを以て良しとしている面もあるのかもしれませんが。
いずれにしても、「当然勝てるはずの名誉棄損訴訟を提起しない」と受け取って、小保方氏の心情を忖度しようとするのであれば、それはちょっと事情が違うと思いますよ、ということを申し上げています。
 
■世間を揺るがしたSTAP細胞事件のシナリオライターとシナリオの解明が、問題の根本的解決につながるものであることは間違いありませんが、その解明のための手段として、情報公開請求や当事者への取材もあるでしょうし、訴訟もまた選択肢としてあります。現在、それらが並行して進められているということでしょう。
私は、次の四点が、比較的簡易に刑事事件として構成することができ、シナリオライターとシナリオの解明につながると思っていますが(ただし、公訴時効までの期間、証拠保存等の面でのハードルは低くはないでしょうが)、もし、Ooboeさんのパートナーさんが、若山氏の記者会見での発表に至る過程で、同氏と理研の「偽計」の存在が立証されるのであれば、それは事件の解明に向けた大きな貢献になると思います。
 
 理研幹部らの秘密保持義務違反
 小保方氏告発についての虚偽告訴罪(主として間接正犯)
 ネイチャー論文撤回に関する偽計業務妨害
 ④小保方氏保有の4Nキメラサンプルのホルマリン漬け及びテラトーマ実験サンプルの窃盗罪
 
それらが解明されていけば、今度はそれらが、マスコミの報道対象とな
り、世間のSTAP細胞事件に関する受け止め方も変わっていくことでしょう。
 そうなっていくと、今度は、安心して?証言する人々も出てくると思います。
 
■マスコミの劣化はかなりのもので、リークを受けてスクープだと言って喜んでいたり、売れさえすれば信憑性は二の次という姿勢が目立ってきています。以前は、二流、三流メディアが中心だったもののが、近年ではかつて一流メディアとされていたものも例外ではなくなってきています。週刊文春などは、昔は月刊誌記事の延長のような硬派的記事も多々あったと思いますが、今では、「文春砲」なるものも、芸能人、政治家らのゴシップネタに過ぎません。尾行して写真とって一丁上がりです。
新聞雑誌の購読者が大きく減ってきていて、長期にわたり地道に取材を続
るノンフィクション、ルポルタージュ報道には、コストはかけられないという面もあるでしょう。また、記者と取材源とが持ちつ持たれつの相互依存関係になってしまって、取材源の意向に反することが書きにくくなっているということもあるでしょう。
結果としてNHK毎日新聞に見られたように、リーク元の拡声器に堕してし
まって、それをスクープだといってはばからないのですから、情けないものです。須田記者の本を読んで、そのことに関する後ろめたさ、恥ずかしさが微塵も見られないことに、驚いた覚えがあります。リークを受けた場面の描写、NHKに抜いた抜かれた云々など、よく書くなと感じました。
 
今後の展開次第で、風向きが変わるかもしれません。そうなると、マスコ
ミ報道も今度は別の方向に向かうことも期待できるのではないかと思っています。