理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

若山氏と若山研研究員とがSTAP細胞作製に成功していることを示す資料一覧

若山氏や若山研の研究員が、STAP細胞を作ったという点に関して述べられている一連の材料を、備忘的に整理してみました。
 若山氏自身もマウスから一から作ったことを繰り返し認めていましたし、桂委員長も若山氏からそのことを知らされて、「不思議だ」というコメントをするだけで、それ自体について否定はしていません。
 自己点検委員会報告書も、若山氏がやはり作製し、研究員が緑色に光るSTAP細胞までは作製に成功している旨記述しています。
 STAP細胞はES細胞だったという結論になっていますが、そうすると、若山氏、自己点検委、桂調査委が認めているこれらのSTAP細胞成功事例についての評価、位置づけはどうなるのか、宙に浮いたままうやむやになってしまっています。科学コミュニティは、音無しの構えですが、「不思議だ」で済む話ではないと思うのですが・・・。
 
その1:20142月時点での、若山氏のCell(訂正:ノフラー教授の間違い)インタビュー

若山氏は、2月末のCell誌のインタビューでは、1回成功したときは、すべて自分で行ったことや、すべてES細胞のコンタミは考えにくいことを述べています
 
「―以前成功したSTAP細胞はmESCsあるいはマウスのiPSコンタミという可能性はありますか
Y:私はSTAP細胞からSTAP幹細胞の作成にも成功していますし考えにくいです。それに129B6GFPマウスからのSTAP幹細胞作成も出来ています。当時ES細胞は持っていませんでした。STAP幹細胞作成時Oct-4強陽性でした。その条件下ではES細胞より簡易に作成できました。さらにmRNA発現の仕方からSTAP幹細胞がES細胞のコンタミでは無いでしょう。
―あなたのラボでも再現性が低いそうですね
Y:ありうる事です。私自身ラボを移った際今まで出来ていたクローンマウスの作成に半年かかりました。自分の持つ技術でさえそうですから人の技術であれば再現が難しいのは納得できるものです。以前成功した時は小保方氏の指導の下、全て自分で行いました。同じようにPh.Dの生徒もSTAP幹細胞作成に成功していました。実験をはじめた当初はES細胞やiPS細胞は扱っていませんでした。後になってコントロールとしてES細胞を培養していました。
 
その2-文藝春秋20144月号での若山氏インタビュー(310日発売)


「STAP細胞は、体細胞を弱酸性の液体に浸して作るので、小学生でもできそうですが、細胞の濃度を揃えるといったことや、洗浄は何回しなければならないといったコツがあります。遺伝子を入れるか入れないかは作業としてはっきりしていますが、コツが含まれる作業というのは、際限なく難しい場合がある。僕も理研から山梨大に引っ越す直前、STAP細胞の作り方を教わってやってみたら成功しましたが、山梨大に移ってからは、まだ成功していません。」
 
その3―自己点検委員会報告書での記述(2014610日)

「(6)STAP現象の再現性に関するこれまでの経緯
①若山研究室において作製されたキメラマウス、樹立されたSTAP 幹細胞は全て小保方氏が提供したSTAP 細胞から作製されたものである。なお、2011 11 月にキメラマウスの作製とSTAP 幹細胞の樹立に成功し、それ以後は効率よくキメラマウスが作製されていた。
2011 年度末、若山氏は小保方氏からSTAP 細胞の作製法を伝授され、STAP 幹細胞の作製に成功した。一方、若山研究室の室員が小保方氏に習いながら再現を試みた際には、いわゆる緑色の細胞塊(Oct3/4-GFP レポーターを発現する細胞塊)は形成されたが、STAP 幹細胞の作製には失敗した。
③若山氏は2013 月に山梨大学に実験室を移してからもSTAP 細胞の作製を試みたが、全て失敗した。
⑤これまでのところ、CDB 内部において小保方氏が全く関与しない状況でSTAP 細胞の作製(体細胞を酸性溶液に浸して初期化を誘導し、万能性を獲得させること)に成功した例は確認されていない。」(p6)
 
その4―桂調査委員長の会見時の発言(20141226日)

Q 以前、若山氏が、ただ一度だけ小保方氏の指導で、一からSTAP細胞を作りSTAP幹細胞を作ったとのことですが、これは、マウスから作ったわけではなく、何らかの処理された細胞から作ったという理解でいいか。
A マウスから作った。最初から最後まで。山梨大に出る前に、若山さんでもできるかやってみようと思って、若山研の人たちは試したができなかったので、自分でやってみたいということで教えてもらってやったらできた。これは若山研に保存されていたので、それをいただいて調べた。
Q なぜ一回再現できたか不思議ですが・・・。
A 不思議です。STAP細胞ができたというのは、小保方氏以外で操作してできたというのは、我々の確認している限りでは、この若山氏の1回だけ。
Q 引きちぎって挿入するようにしたらできたとあるが、その時にES細胞が混入したということか。
A 前の状況が何も残っていないのでわからないが、小保方氏が理研に来てから半年ほどはできなかったが、2011年の11月くらいになってから急にキメラができるようになった。なぜできなかったはわからない。樹立日のFLS3GLS1とが、20121月から2月の初めにかけて、この時にたくさんできたようだが、少なくともこれはESコンタミだった。なぜ急にできるようになったのかを尋ねたら、答えは二つ。若いマウスと使うようにしたことと、細胞をバラバラではなく引きちぎって塊にして挿入するようにしたらできるようになったとのこと。そう信じていたようだ。しかし、我々としては、できるようになった時点で、もう一度塊をバラバラにしてできたら、これだけ(騒ぎは?)大きくはならなかったろうという思いはある。」
  http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16134085.html (「疑問3」の中程)
  若山氏独自作製のSTAP細胞から作ったSTAP幹細胞については、遺伝子的齟齬はない(?)
 
その5―NHKによるBPOへの説明


NHKによれば、このES細胞は、STAP細胞実験が最初に成功したとされる2011年11月に先立つ同年7月に樹立されている。また、作製者である元留学生は、若山研究室でSTAP研究が行われていた時期には、同研究室で核移植ES細胞の実験などを行っており、2012年3月上旬には、若山研究室で最初に申立人からSTAP細胞の作製方法の教示を受けたという。さらに、同年10月の帰国前にはSTAP細胞に関連するテーマで実験を行っていた。
 
その6―小保方氏の『あの日』の記述


「○若山氏は20128月以降、特許申請を急ぎ、理研特許室への若山氏のメールには、「若山研のラボメンバーは、スフィアの作製も細胞株化もまあまあできる」「いつでも再現できる」iPS細胞よりすごいものを作った」などと記されていた。(P102~103)」
 
20136月頃、山梨大の若山氏から、培地を送った後の連絡では、Oct4をとてもよく発現するSTAP細胞塊はできるが、まだ幹細胞株化には至っていないこと、中国人留学生の元研究員も中国で、STAP細胞の実験がうまくいっているとの連絡がきているとのことだった(P122~123)
 
若山研の学生は、スフィア幹細胞株関係の論文(「幹細胞化された細胞からクローンマウスを作製する」)を、若山氏と相談の上、ネイチャーの姉妹誌に投稿したが、騒動になった後、静かに取り下げた(P96、P211)。