理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

2月のBPO決定(勧告)への期待

 コメント欄でご指摘の通り、BPO1月会合(17日)の議事録が公開され、決定最終案を了承し、2月に通知・公表を行うことになったとのことです。
 
 
「今回の委員会では、前回委員会での議論を踏まえた「委員会決定」最終案が提出され、一部の字句を修正のうえ了承された。その結果、2月に「委員会決定」の通知・公表を行う運びとなった。」
 
■今回の「了承」は、従来の他の事案のように、「大筋了承+細部は委員長一任」というパターンではありませんでした。
 これまで、8月に骨子が諮られて以降、起草委員会による改訂案を時間をかけて審議し、前回の12月会合では読み上げながら確認もし、更に今回、一部字句に修正を加えた、ということは、よほど慎重に、細部にわたるまで議論し、決定案が練り上げられたということでしょう。
 慎重にも慎重に審議を重ねた上での全員一致での決定ということでしょうから、「決定(勧告)」の重みは一際だと思います。
 
 BPOHPを開くと、12月、1月と連続して、STAP細胞についてのNHKスペシャルの審議が、大きくバナーで表示されますから、委員会としても、乞う注目!ということで、満を持しての通知・公表ということでしょう。
 
 今回の委員会構成は、9人中6人が、法律家です。弁護士と大学教授であり、一昨年7月の審議入り決定時から、それら委員の異動はありません。
 法律の専門家が、STAP細胞問題について、(番組の評価を通じてですが)広く判断するのは、今回が初めてとなります。私自身も、法律的視点(というか公正手続きの視点)でずっと論じてきていますので、専門家がどのような評価を下すのか、注目しています。

 通知・公表時には、委員長以下が記者会見をしますから、そこでのやり取りも要注目です。記者会見録も公開されますが、YouTubeで録画も流してほしいものです。

■小保方弁護団が提起した問題の多くは、桂調査委等の科学的判断内容に「直接は」あまり踏み込まず、外形的にその適否が判断できる論点がほとんどです。しかしそれらの論点の中で、
 
(2)偏向的なイメージ構成の問題 
(4)直前に根拠をなくした事実による構成
(6)実験ノートに対する問題点~引用のミスリード
 
 といった論点は、改革委や桂調査委その他における科学的判断プロセスの問題とも重なる面が少なからずありますから、ある程度立ち入った判断が示されるのであれば、それは桂調査委らの判断過程への疑問の提示にもなるわけです。その面からも、どのような判断内容になるのか、注目されるところです。
 
 論点のうち、「(3)根拠なき「窃盗犯」構成」に関しては、石川氏による刑事告発の話に直結するものです。これが、弁護団の主張通りに認められれば、石川氏に対する名誉毀損訴訟提起という選択肢のハードルが低くなります(元々高くないでしょうが)。決定通知から3ヶ月後には、NHKの内部調査と再発防止策とが提出されますから、その内容(NHKの取材過程等)も踏まえてより有利な提起内容を検討できるかと思います。
 もちろん、これは小保方氏の心身の体調や意向次第です。ただ、名誉毀損訴訟を通じて、隠されていた多くの事実が解明される可能性が大きいことは確かです。
 
 また、BPOの決定・勧告と合わせて、佐藤貴彦氏やDORAさんが入手した予備実験の画像、小保方氏HPの画像・データを含む検証実験(再現実験)全般の画像・データや、検証実験の指導監督の先生の証言の全貌が公開されれば、流れは大きく変わってくることでしょう。
 
 小保方氏が自主点検委や桂調査委に提出しようとして制止された一連の若山研での研究実態に関する証拠資料や、若山氏がSTAP幹細胞の特許出願を目指していたときの、特許室との一連のメールのやり取り(「若山研のメンバーはだいたい再現できる」との趣旨)、或いは、学生さんがいったん投稿して引っ込めた論文などが明らかになってくると、また大きなインパクトを呼ぶと思うのですが・・・。