理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

BPO1月会合で決定文の了承はほぼ確定―全員一致での結論は確実


 コメント欄でご教示いただいた通り、BPOの人権侵害委員会の12月20日会合の議事録が、27日に公表されました。年内の御用納めまでに、ということで、早めにアップされた感があります。

「今回の委員会では、11月30日に行われた第4回起草委員会での議論を経て提出された「委員会決定」案を事務局が読み上げ、それに対して各委員が意見を出した。委員会で指摘された修正部分を反映した決定案を次回委員会に提出、最終的に確認する運びとなった。」

 とあります。
 こういう議事録の記載パターンは、これまでの事案におけるもののような定型化されたものではないので少々驚きましたが、それだけ、いろいろ議論があったこと、慎重に審理を行っていることを滲みだしている印象です。
 BPOのトップページのバナー部分に、大きくSTAP細胞に関するNHKスペシャルの議事録をアップしたことを特出ししており、4~5月にヒアリングをした時も特出ししていましたので、やや異例の議事録記載ぶりと合わせて考えると、BPOとしても、「乞う注目!」というニュアンスを出していると感じます。

 以下、感じた点です。

①そのようなSTAP細胞審理をプレイアップしていることからすると、人権侵害、放送倫理違反をそれなりに認める方向性の決定になるのではないか。
 時間を稼いで、人権侵害等をあまり認めず、風化、忘却を狙う方向性であれば、こういうプレイアップはしないはずです。

②「最終的に確認する運びとなった。」というような、議事録としてはあまり見られない記載ぶりは、BPOとしても、世間から注目されている一方で、審議に時間がかかっていることに、「また継続審議かよ」「まだまとまらないのかよ・・・」といった世間の「苛立ち」まではいかないにしても、「ため息」的な雰囲気は感じ取っていることを感じさせること。
 論点が多く、それぞれごとに事実認定と検討、結論を書く作業で、大変な精力を要するとしても、さすがに、今回の議事録もまた、さらに修正を加えた「委員会決定」案を次回委員会に提出して検討することとなった。」という記載ぶりでは、「いくらなんでも遅い!」という反発を招くリスクは踏まえていると思います。

③これまでの議事録と今回の議事録で、決定分を読み上げ慎重に確認をしていることからみると、結論、理由については、全員一致であり、反対意見はないということ。
 反対意見があるのであれば、これまでの議事録では、
「なお、一部の委員は結論が異なる少数意見を書くことになった。」
 ということが、明確に記載されています。その記載がないということは、反対意見はないということでしょう。

 なお、補足意見がつくかどうかは、よくわかりません。
 「各委員から細部にわたるさまざまな意見が述べられた。」
といった類いの記載はないにしても、これだけ時間をかけて慎重に審議し、意見がかなり出されてことがにじみ出ていますから、全員一致の決定文だけでは言い足りない点を、補足として書く委員もいるかもしれません。

■ただ、次回の会合がいつなのかは、(通常は記載されていますが)記載されていませんね。いつなのでしょう・・・?
 STAP細胞NHKスペシャルの事案だけでいえば、決定文のセットまでの作業はもうそれほど多くはないでしょうから、1月中旬までには了承されることを期待したいものです。

■12月20日の会合では、テレビ朝日の世田谷一家殺人事件に関する9月の決定(勧告:放送倫理上重大な問題あり)を受けて、同局から出された報告書についても、審議のうえ、了承しています。


 全面的に恭順の意を表している様子ですが、そうしないと、不承認となり、さらに批判意見を出されて、姿勢が問われることになりますので(朝日放送の例)、仮に不本意であっても、どうしてもそういう内容になってくるのでしょう。「真摯に受け止める」というような、言葉だけでの「反省」では了承してもらえません。

 NHKスペシャルについて、人権侵害、重大な放送倫理違反の決定がなされた場合、おおむね3ヶ月後に出てくる「対応と取組み」報告書は、どういうものになるのか、要注目です。
 看板番組の、クローズアップ現代NHKスペシャルとが、立て続けにBPOで人権侵害、重大な放送倫理違反を認定されることになると、これは、NHKの体質、コンプライアンスをも問われることになってきますから、その面からも、関心を惹くところです。