理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

東大の不正疑惑に関し、岸、塩見両教授は、対CDBと同一基準で所見を述べるべきである


■ 東大が、研究不正告発のあった6研究室、22本の論文の本調査に入ることを、今日(20日)発表したそうです。
 http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092000603&g=soc

 密接に関係のある組織なら、普通は、間髪をいれず声明を出すと思いますが、分子生物学会が明日になっても音無しであれば、よほど感度が鈍いということでしょう。
 今回の告発対象は、医学部と分生研の教授です。
 以前、分生研の所属で、かつ、分子生物学会の研究不正防止のリーダーでもあった加藤教授の一件もあったわけですし、STAP問題ではあれだけ強硬な姿勢をとったのですから、学会とすればこういうことには一層敏感になっているはずなのですが・・・。
 明日を待ちたいと思います。

■ もし、今回の東大医学部、分子細胞生物学研究所の6研究室の論文について研究不正が認定されれば、理研改革委の提言の伝でいけば、間違いなく、医学部及び分生研は、「解体」という話になるはずです(いや、改革委は、研究不正調査がこれからという時に、解体提言をしていますから、疑惑段階でもいいのかも?)。
 構造的問題などなかったCDBについて「解体」提言がなされたのですから、これだけ不正が立て続けに生じ、本当に構造的問題なのかもしれない東大であれば、「解体」対象にならないはずがありません。

しかし、それがいかに馬鹿げた議論かということは、冷静に考えればわかることです。不正が生じないよう啓発・教育を徹底し、不正が生じれば、文科省ガイドラインと内部規程に基づき、速やかに公正な調査委員会を発足させて、詳細かつ慎重に調査を行って結論を出し、然るべく処分をする、そして再発防止策を徹底する、というのが、研究機関の組織としての責任のはずです。「解体」という形の、無関係の研究者の連帯責任を問うような、そして何よりその組織が果たしている社会的役割、貢献をまったく無視した話にはなりようがありません。

しかし、理研改革委は、「マスコミを喜ばせるために」解体を提言した・・・。国内はもちろん、海外、地元も含めて、多大な役割と貢献をしていると高く評価されていたCDBについて、何らのヒアリングもせず、解体提言をした・・・。そして、「CDBを解体する一方で、研究員の任期中の雇用は維持すべき」とも主張した・・・。無関係の研究者の研究の場を奪いながら、どうやって雇用だけ維持せよというのか・・・??
同じことを東大に対して提言したら、どう受け止められるでしょうか?
 
少なくとも、岸委員長及び委員の塩見教授の東大の2人は、今回の東大の不正疑惑に対して、必ず所見を述べるべきです。あれだけのことをやったのですから、ダブルスタンダードは絶対に許されません。東大の不正がもし確定したら、CDBの場合と同一基準でその考えを披歴せよ、ということです。そして、その基準に従って、CDBと東大とで、どこが同じでどこが異なるのか、従って自分はかく考える、ということを詳細に述べるべきです。
それを考えることによって、STAP問題では、改革委が如何に支離滅裂かつ無責任な提言で混乱を招いたか、日本の宝であるCDBの力を削いだか、海外から批判を招いたか、を思い知るべきです。
いつの日か、必ず、彼らが如何に愚かな連中だったかということが明らかになる時が来ることでしょう(ネイチャー誌の記事の如く、海外ではもうそうみなされていると思いますが)。
※ネイチャー誌記事関連 →http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16472184.html