理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

コメント欄続き


(注)以下は、コメント欄で、oTakeさんからご教示いただいた内容についてのコメントの続きです。分量が多いので、記事欄に書かせていただいたものです。
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■情報開示請求をされたoTakeさんには、コメント欄でいろいろと情報を有難うございます。ただ、やはりどうも話が噛み合っていないように感じます。
今、お聞きして判断材料にしたいと思っている論点は、oTakeさんがおっしゃる情報公開対象の「検索範囲」なわけです。つまり、理研として考える「法人文書」の範囲ということです。実際に物理的にいつからデータをとっているのかいないのかという点は、また別途の論点になります(後述します)。


oTakeさんは、「私自身の情報公開請求は、非公表のものも含めて、STAP関係の資料を全検索してもらってるわけで、それを再度、確認し、結局、何言ってるですかね~状態なんですよね。」とおっしゃっていますが、それはあくまで「情報公開制度」に基づく請求なわけですから、理研とすれば、情報公開制度下で、自らが考えている公開対象を「検索範囲」として調べて回答するということになるはずです。
 いくら、oTakeさんが、情報公開請求書に、公開、非公開、公式、非公式を問わず、すべて「検索対象」にせよと書いたとしても、理研は、情報公開対象となる「法人文書」の範囲で探しますから、実際に、71日以降の検証実験下のすべての実験データを「検索対象」としているとは限らないわけです(そのことを、情報公開窓口は積極的には説明することはないでしょう)。


 oTakeさんが「私が理研に行った情報開示請求等の実態を三木弁護士は無視してますねという話をした。」とのことで、どの立場の「理研職員」にされたのかを書かれていませんが、情報公開制度下での請求ですから、請求側の考え通りに理研側が「検索対象」を捉えることはない、という制度の限界の点は是非ご理解いただきたいと思います。
 
 それで、その情報公開制度の上での「検索範囲」を示したのが、理研広報が三木弁護士や木星氏へ説明した「理研として公式に管轄して公式データを取り始めたのは検証実験後半から(916日以降から)」ということになりますから、その説明が、理研広報によって否定されなければ、oTakeさんの請求趣旨とは異なる「検索範囲」での回答がなされているということになってしまいます。
 なお、三木弁護士が、「実験データは確実に存在しているにも関わらず」と記載した部分は、三木氏の理解であって、それを理研が説明したとは誰も受け止めていないと思いますから、その点を捉えて、「違いますね」ということであれば、それは本論とは関係のないことです。


 この情報公開対象が、どの範囲、期間のものなのか、ということは、情報公開窓口と、理研の公式見解を述べる立場の理研広報のみが関係する話ですから、他のポストにいる理研「職員」「研究者」がどう言うのかは、関係してきませんし、そもそもデータを採っているのかどうかという点は、また別途の論点です。ですから、それらの職員・研究者の方々の言葉を以て、三木氏らが紹介している説明を否定するということにはならないと思います。

■なお、相澤氏が小保方氏参加の検証事件結果をまとめた論文では、「監視がつく正式実験」だけでなく、「監視のつかない予備実験」の結果についても言及しています。
それならば、ここでいう「監視のつく正式実験」というのは、いつから始まったのか?というのが、当然の疑問として出てきます。それが、「検証実験後半」の916日だったということを、理研広報が「公式に管轄」という言葉によって、三木弁護士なり木星氏なりに説明したのだろう・・・というのは、ごく自然な受け止め方かと感じます。
 
■あとご説明でよくわからなかったのが、「三木弁護士のデータの保管開始日、期間の話が本当だとすると、検証実験の報告にあった5つの細胞群の写真まで、非公式で公表していないはずです。」というご指摘です。前にも、rapさんが同じことを書かれていたかと記憶しています。


 次の理研パワポ資料の写真のことかと思いますが、


 これらは、理研が説明したという「検証実験前半」(=「915日以前」)に撮影され保存・解析されたことが分かっているのでしょうか? 私の認識不足なのかもしれませんが、画像の撮影・解析日まで公表しているのであれば、どなたかご教示いただけると幸いです。
 もし、検証実験前半の9月15日以前に撮影・解析されたデータだとすると、今度は、理研広報の説明と齟齬が生じてきます。
 
■また、別途の論点として、「そもそも測定していないのに、グラフが存在するはずない」というご指摘に関するものがあります。「データを物理的にいつから記録しているのか?」というのは、よくわからない点です。三木弁護士が、小保方氏の説明として述べているのは、あの画像は、「検証実験で撮られ、8月初旬に検証チームで共有されたものである」とのことです。
小保方氏の手記のp220でも、


「8月に入って、私が作製した、脾臓由来の細胞をATPで酸処理した細胞塊の遺伝子解析が初めて行われ、5つの細胞塊を解析した中で、3つの細胞塊に未分化状態を示す多能性遺伝子の発現があったというものだった」


 とありますので、笹井氏の死亡日の85日以前、つまり、81日~4日の間に検証チームによって撮影・解析されたものというのが、小保方氏の主張になります。
 
他方、相澤氏が小保方氏参加の検証事件結果をまとめた論文では、正式実験だけでなく、「監視のつかない予備実験」の結果についても言及しています。その予備実験で結果データを採っているのは、いつからいつまでなのか?という点が明らかにされていません。
ですから、「そもそも測定していないのに、グラフが存在するはずない」と思われる期間は、いつからいつまでの話で、予備実験で記録を取り始めたのは、いつからなのか、という事実関係が、理研によって明らかにされる必要があると思います。
814日の間に、検証チームはデータを撮り解析したのか否か? それを予備実験に含めていないとすれば、その理由如何? という点について、理研の見解を明らかにしてほしいところです。
 
ついでに言えば、小保方氏は、HPの画像の出所として、「理研の検証チームが撮影したもの」と記載していますし、もし、ソフトを使った捏造の虚偽画像ということであれば、公的機関である理研としては、差止請求をしてもおかしくないと思うのですが、そうなっていないことも、また頭をひねるところです。
 
oTakeさんには、いろいろと詳しくご教示いただき有難うございました。情報公開請求を直接され、その後も理研と関わってきた当事者ご本人のお話を伺えるのは貴重な機会でした。おそらく、考え方や理解は平行線のままなのかもしれませんが、すべては事実関係が明かになって、そこから検討、考察が始まるものと思います。
ただ、同じ事実関係、材料を以て、どう理解し評価するのかは、人それぞれで、私は、教えていただいたことを以てしても、理研は、oTakeさんに対して、情報公開制度の限界を隠したまま迎合的な言葉を弄して、その本来の請求に答えていないと感じていますが、oTakeさんご自身の捉え方はまた違うのかもしれません。
今後も、各所で発信されていくものと思いますが、お願いは、出来る限り、事実関係を提示された上で、評価を示していただければと思います。「偽だとわかった」「強要容疑で告発する」とだけ書かれても、どういう事実を以てそういう評価に至ったのかがわからなければ、外部の人間には判断しようがありません。どうかご理解いただければ幸いです。