理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

【補足】小保方氏のHPの画像等についての真偽に関する議論


 小保方氏のHPに掲載されている画像等について、Knoepfler氏のブログが、読者の疑義コメントを受けて、同趣旨の疑義を呈する記事を書いています
      ↓
【確認的修正】
 小保方氏のHPに掲載されている画像等について、Knoepfler氏のブログが疑義を呈していますが、2つの理由の内の一つは、"Another question is the source of this data.”)となっており、これは読者の疑義コメントを受けたものと思われます。
 
HarukoObokata (小保方 晴子) website posts dubious STAP cellvalidation data
Posted on May 23, 2016 
 
 これは、その前の記事の、
HarukoObokata (小保方 晴子) launches new website with STAP claims
Posted on March 31, 2016
 
 のコメント欄に投稿された次のコメントに拠るものと思われます(“HT to reader Takeyoshi”とありますので)。
 
Takeyoshi on May 19, 2016 at 11:36 pm said:

Figure“aggregate QPCR(GOF-spleen)”
TypicalResult PicturesObokatasays that these photos were taken during the STAP verification experiment inRiken CDB.
As a resultof my and Riken’s investigation these figure and pictures of Obokata websitedon’t exist in Riken.
It issuspected that she fabricated these evidence.
The contentsof her home page can’t and shouldn’t be trusted .
 
 この投稿後、いくつかのコメントのやり取りがあって、最後に「理研からの公式文書で『存在しない』との回答を得た」とのコメントで終わっています。
 
 これは、先日書いた記事で言及したFACEBOOKの投稿と連動しているものようです。
 
◎小保方氏のHPの画像等についての真偽に関する議論について
 
FACBOOKへの投稿は、「本日、理研に電話(口頭)にてその状況を確認しました(後日、書面として郵送されてくることになっています。)」と書いたのちに、その確認内容を以下のように紹介しています。
 
グラフについての回答は、
①小保方氏の“aggregateQPCR(GOF-Spleen)”は、理研に存在しない。
② “aggregateQPCR(GOF-spleen)”のグラフは中間で得られたものとしても存在しない。
 
画像についての回答は、
TypicalResultで示された写真3枚は、理研に存在しない。
② 類似のものも(理研が)調べた限り、見当たらない。
 
 
理研による調査(investigation)」を踏まえて、「公式文書で『存在しない』との回答を得た」と書くと、理研が偽物だと断定したかのように受け止められ、実際、Knoepfler氏は、そういう認識に立って記事を書いているのでしょう。
 
 しかし、これはかなり短絡的判断ではないかという気が強くします。もう少し慎重に材料を集めて判断していく必要があると思います。
 なぜそう感じるのかという理由ですが、次のような諸点があります。
 
① 理研の「存在しない」との回答は、あくまで情報公開請求に対する定型的回答であり、「検証実験において撮影、解析された事実はない」あるいは、「物理的に存在しない」ということとは一致しないということ。
 
② 小保方氏は、検証実験のデータ整理を相澤氏に指示されて、約2週間にわたり作業を行っており、手記においても、データにアクセスしている情景が描かれていること。

③ Ts.Marker」さんや、「JISAI」さんのご指摘からすると、公式に公表された画像、データ以外のそれが何かあるかもしれないと思われること。
 

第一点目の、情報公開請求における定型的回答との関係です。
 
理研の「存在しない」との回答は、情報公開請求における回答の定型文としての、「不存在」という文言だということに、十分留意する必要があります。情報公開法におけるその定型的文言には、様々なニュアンスがあって、それを無視して、単に、「存在しない」と英語で外部に伝えて、偽物だと印象付けるのは適切とは思えません。
 実際、画像で紹介されている理研からの回答には、FACEBOOKで紹介されているように、
 
「当研究所に残っている記録の中には、当該画像/グラフに該当すると言えるものは見当たりませんでした」
 
 という注釈がついていました。「当研究所に残っている記録の中には」、「見当たりませんでした」というのは、一種の留保表現と言えるものでしょう。
 
 情報公開法における最大の問題と思えることは、情報公開の対象は、あくまで「行政文書」だということです。「行政文書」というのは、定義か書かれており、
 
「(定義)
第二条
2 この法律において、「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(中略)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。(略)」
 
 「職務上作成・取得した文書等で」+「その行政機関の職員が組織的に用いるものとして」+「その機関が保有しているもの」
 
 という何重もの限定がついています。物理的には存在していても、それを「行政文書」として位置づけるかどうかというところで、裁量というか、不透明な部分が残り得るところです。「職務上のものとするか」「組織的に用いるものとするか」というところで微妙な判断が入る可能性もあり、仮にその範疇に当たるものであっても、廃棄されてしまえば、「存在しない」という状態になってしまいます。
 
 実際、官公庁に対する情報公開請求における「不存在」回答には、さまざまな問題があることが指摘されています。
 
 普通ならあるはずのものが綴られていない、しかし探索したけれどなかった、ヒアリング等したが記憶にないとのことだった、それを覆す根拠もないから、「不存在」と認めざるを得ない・・・というような事例も複数紹介されています。
 
 ですから、情報公開請求に対する「公式回答」として、「存在しない」との回答が得られたからといって、検証実験においてそもそも公式非公式を問わず、撮影・作成された事実はないということには必ずしもならないし、物理的に存在しないと断定はできない、ということを十分念頭におかないまま、小保方氏のHPの画像、グラフは存在しない虚偽のものだと言わんばかりに海外に伝えるというのは、かなりミスリードしかねない危うさがあると思います。

 通常であれば、そのような理研検証チームによる解析と記載されているグラフや画像が、本当に事実として得られた事実はなく、虚偽だという自信があるならば、理研として、小保方氏に質問状を送付するなり、削除要請するなりの対応をするのが、公的研究機関として想定される対応だと思われますが、そういうアクションを起こしていないというところが、また不可思議なところです。それも考え合わせると、かなりの留保をもたせた回答なのだろうと想像されます。
 
 
第二点目は、小保方氏が検証データの整理をしていることとの関係です。
相澤氏は、検証実験終了の記者会見で、次のように述べています。これらの発言からすると、小保方氏は、少なくとも小保方氏が行った部分の検証実験の解析データは見ていたと思われますので、そこに全くない画像、データを自らのHPに載せるとは考えにくいところです(ただ、理研に公式に帰属するデータであれば、勝手に転載するわけにはいかないのでしょうが、行政文書として存在するものではないということであれば、非公式と位置付けられているデータを転載したということなのかもしれません。その辺はわかりにくいところです。)
 
「退職願の出た日付ですけれども、それは検証実験が終わったあと、一応データの取りまとめを小保方さんにお願いしました。そのデータの取りまとめが終わった時がちょうど15日で、そのためにその日付になっている、と理解しています。
 
「これまでの検証結果を基にすると、こうこうこういうデータであって、実際のデータがそうであることは確認をとりました。次にそれを基に私自身の判断として、検証実験を終了するということを本人に伝えました。伝えましたけれども、それについて彼女からの反論はお聞きしてません。」
 
 また、小保方氏は、検証実験のデータの整理を終わって、退職願を提出した1215日の当日に、手記で次のように、撮影画像をパソコンで見ている光景が描かれています。
 
1215日辞表を提出した。辞表を提出したらもう出勤するなと言われていた。最後に細胞塊に現れたEカドヘリンの蛍光染色写真をモニター画面で見た。Eカドヘリンは脾臓由来の間葉系細胞のリンパ球では決して発現しない細胞接着分子で、多能性幹細胞のマーカーとして知られている。この分子が現れたということは、少なくとも上皮様の細胞へと変化が起こっていたことを示していた。「『やっぱり細胞に変化は起きていたんだ、この変化の意義を知りたかった』と思った。」p236-237
 
※ なお、話はちょっと飛びますが、検証実験における画像の撮影という点でちょっとわかりにくいなと思ったのは、撮影は誰がおこなったのだろうか?という点です。手記に、検証実験が始まった時点の描写で、次のような記述があります。
 
「トイレで流す涙の量は増えていったが、脳は何も考えられないほど麻痺していても、手は実験を覚えていた。マウスの組織から細胞を取り出し、酸処理をして、培養を行う実験を開始して数回目、緑に光る細胞を久しぶりに見た時、やはり自分が見たものは幻ではなかったのだと思い、もう一度この子たちに会えてよかったと、久しぶりに肩の力が抜け、顕微鏡写真を撮ると、その場で倒れ込んだ。」P218
 
 電子顕微鏡は、その関係のチームが行っていると思うのですが、この描写で小保方氏が撮った顕微鏡写真というのが、それとどういう関係なのか、よくわかりませんでした。
 
 
第三点目は、「Ts.Marker」さんや、「JISAI」さんのご指摘との関係です。
Ts.Marker」さんは、コメント欄で、次のように指摘されていました。
 
「検証実験についての記者会見において
相澤氏「ここに示しました?印(星印?)は、多能性マーカーの発現がいくつか見られたものですけれども...
少なくともこの多能性マーカーの発現データが存在するはずですね。」
 
 また、JISAIさんは、次のように書いておられます。
 
「小保方氏の再現実験では
会見によると、Gapdhの有無で生細胞を判定し、oct4有意の247中の57個のみ選別したのをqPCRのグラフにしたということなのだから
除外されたoct4有意の190個を含めたqPCRグラフは無いのか、除外前のC57BL/6(GOF),B6/129F1を別に分けたqPCRグラフを作っていないのか、
その除外に至る過程が実験ノートに記録されているか、そういう文書を開示要求できないものかね
 
Gapdhの有無で生細胞を判定してしまっている問題点については、
での私JISAIのコメント185以降、209.ワトソンさんのコメントを見てください)」
 
(私自身は、この部分の会見録画を確認しておらず、また専門的なことはよくわからないので恐縮なのですが)
こういった発言、紹介がなされているとすれば、何か公式の公表データとは別途のデータがあるということかと思われますので、それらと、小保方氏のHP掲載の画像、データがどういう関係になるのか、気になるところです。


■ いずれにしても、理研の「公式回答」で「存在しない」とされたからといって、小保方氏のHPでの画像やグラフを虚偽であるかのように広めるというのは、適当とは思われないと感じます。
他方で、小保方氏においても、その指摘に答えて、正当な根拠、出所のある画像、データであることは説明しておいた方がいいとは思います。「捏造犯の小保方がまた捏造したぞ」というような流言が広まって、また辛い思いをするのはよくないでしょうから。

しかし、それだけ否定したい画像、グラフだということは、逆に言うと、否定的に見る人々にとっては、不都合なデータだということなのでしょうね、おそらく。
否定の執念のようなものを感じます。