理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

【備忘】若山研での幹細胞研究の研究実態の件


 小保方氏の手記において、若山氏の幹細胞研究の主導ぶりについて記述されている部分は、p207以降にいろいろ書いてあります。
 そこでは、
①若山氏がネイチャー誌のインタビューで、自ら小保方氏から独立して、STAP細胞の作製からSTAP幹細胞に変化するまでの実験に成功している旨述べていることに加えて、②STAP幹細胞での自らに51%の貢献率とする特許出願の経緯のこと、③若山研の他の研究員による論文投稿がなされていること、などが指摘されています。


 今、STAP細胞事件での各局面での、各関係者・組織の言動の不自然さ、不可解さの一覧をまとめているのですが、そういう特許出願の経過のことや、論文投稿といった、客観的な材料として残っていて検証できることを、理研当局や自己点検委、桂調査委員会などが行わなかったことは、致命的欠陥だと思います。
 全体の基本的構図が全く異なる事実認定では、不正調査自体の有効性にも関わる話になってきます。

 以前書いた中では、若山研の学生が、幹細胞研究の論文を投稿したものの、騒動となってから、そっと撤回したという話がありましたが、以下の記述では、若山氏がシニアオーサーのSTAP幹細胞研究の「続編」と書かれているので、ちょっと私の備忘的に記しておきます。


「キメラ実験やSTAP幹細胞の樹立が成功した後、STAP研究は若山先生の指揮下で行われていた。若山研での初めてのテラトーマの実験はキメラ実験が成功した後に行われたものだった。テラトーマ作製に用いられる免疫不全マウスの購入は若山先生の許可がないと行えないために、若山先生はこの事実を知っていたはずである。またテラトーマ実験の経過観察の期問、私はアメリカに出張しており、管理は他の若山研のスタッフによって行われていた。経過観察の報告を若山研の他のスタッフから受けた際、その旨をさらに若山先生に報告までしている。しかし若山先生は、テラトーマの実験があったからキメラの実験をする気になったと後に主張している。
若山先生はSTAP 幹細胞の特許の51%をご自身の研究への貢献率として提案し、続きの研究を他のラボメンバーに割り振り、研究を進めさせていた。そのうちの一つは、実際に若山先生がシニアオーサーのSTAP 幹細胞に関する続編の論文として若山研の他の研究員がファーストオーサーになり、投稿までされていた。
このような経緯が真実だったために、若山先生が20146月に聞いた会見で、「小保方さんが実験しているところを見ていない」「責任著者から外してほしいと頼んだこともある」「責任を押し付けられそうで怖かった」という、ご自身の研究への関与が低いことを印象づける趣旨の発言をされたと知人から聞かされた時は、押し寄せる絶望的な孤独感が心の一部をえぐり取っていくようだつた。」(p210~211)


 この後の記事で、この点も含めて、各関係者・組織の言動の不自然さ、不可解さの点を、箇条書き的にして、まとめておこうと思います。
 
 また、小保方氏の手記が提示するSTAP細胞問題における論点に関する材料も、以前多少書きましたが、もう少し包括的にまとめて、パワーポイントなどにするのがいいかな、と思っています。

 「いったい、何が論点なのか?」ということについて共通理解がないと、小保方氏の手記の記述の意味が理解できない、ということになってしまいます。そういう「論点」ということを考える時、小保方氏の手記は実に豊富に材料を提示していて、かつ、それが物理的に検証可能であろう材料の裏付けがあるようだ、という点で、大きなインパクトを有します。そして、それは小保方氏にとっての有効な異議申立てになっています。