NHKスペシャルのBPO決定後の扱いはどうなるか?―第三者委員会での実態解明の可能性
それで、それに先立ち、15日付けで、フジテレビのストーカー事件報道について、人権侵害、放送倫理上問題ありの決定が公表されています。
「ストーカー事件映像に対する申立て」に関する委員会決定」
勧告:人権侵害(補足意見付記)
「ストーカー事件再現ドラマへの申立て」に関する委員会決定」
見解:放送倫理上問題あり
昨年来の立て続けの人権侵害決定であり、政治からの独立を念頭に、厳しい判断が続いている感があります。
小保方氏の手記も補強材料になることでしょう。あの手記に書かれた事実関係の裏付けとなる材料を、来月以降予想されるヒアリングの場で提示し、主張を補強できれば、決定内容の事実認定のところに反映されることになり、これは大きなインパクトがあると思います。
「■放送局に求めたいこと
以上のとおり、本件番組の放送は、申立人らに対する著しい人権侵害行為があったと考えており、それに対する公式謝罪を求めるとともに、なぜこういった極めて偏向した番組作りが行われたのかについて、検証作業を行って公表し、今後同じような番組作りがなされない体制づくりなどの適正な対応を求めたい。」
要するに、謝罪、検証、再発防止策の三点セットです。
いわゆる「メディアスクラム」の主導メディアの大きな一角が崩れるということです。
この放送は、小保方氏が死細胞の蛍光確認をしていなかったかのように、ヒアリング記録を切り貼りしたもので、事実関係を歪曲するものであり、これも不当な小保方バッシングの材料となっていました。
これも申立てをすることにすれば、更に実態解明につながることでしょう。小保方氏としても、死細胞の蛍光確認をしていたことをアピールできますし、効果は大きいと思います。
NHKとすれば、番組・放送が2本、BPOから重大問題ありとの決定がなされることとなれば、打撃は大きくなります。番組制作・取材の過程の検証を通じて、STAP細胞事件についてのメディアスクラムの実態についても、一端が解明される契機になると期待されるところです。