理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

NHKスペシャルのBPO決定後の扱いはどうなるか?―第三者委員会での実態解明の可能性

 
 昨日(216日)、BPOの放送人権委員会の定例会合が開かれているはずです。STAP細胞に関するNHKスペシャルについては、論点のツメとヒアリング項目の整理が行われる予定でした。
 それで、それに先立ち、15日付けで、フジテレビのストーカー事件報道について、人権侵害、放送倫理上問題ありの決定が公表されています。
 
「ストーカー事件映像に対する申立て」に関する委員会決定」
勧告:人権侵害(補足意見付記)
「ストーカー事件再現ドラマへの申立て」に関する委員会決定」 
   見解:放送倫理上問題あり
 
 昨年来の立て続けの人権侵害決定であり、政治からの独立を念頭に、厳しい判断が続いている感があります。
 NHKスペシャルについての判断は、もう少し先になりますが、私は、そういう厳しい流れもあり、人権侵害と放送倫理上の問題の双方を認定する決定が下されると予想しています。
小保方氏の手記も補強材料になることでしょう。あの手記に書かれた事実関係の裏付けとなる材料を、来月以降予想されるヒアリングの場で提示し、主張を補強できれば、決定内容の事実認定のところに反映されることになり、これは大きなインパクトがあると思います。
 
 それで、そのような決定が下された場合、NHKはどういう対応をとるのかが、今度は焦点になってくることでしょう。
 小保方氏側は、BPOに申立てをした際には、NHKに対して次のように求めています。
 
「■放送局に求めたいこと
以上のとおり、本件番組の放送は、申立人らに対する著しい人権侵害行為があったと考えており、それに対する公式謝罪を求めるとともに、なぜこういった極めて偏向した番組作りが行われたのかについて、検証作業を行って公表し今後同じような番組作りがなされない体制づくりなどの適正な対応を求めたい。」
 
要するに、謝罪、検証、再発防止策の三点セットです。
 
 昨年12月に、「勧告:放送倫理上重大な問題あり」との決定があった、「クローズアップ現代」の「出家詐欺報道」
については、BPO以前に、NHK内に第三者委員会を設置して、事実関係や評価、再発防止策の公表・実施に努めています。
 ただその評価は甘く(「やらせ」はなく「過剰演出」)、BPOからやらせ認定、人権侵害認定まで受けるとは思っていなかったようです。
 
 現在検討されているNHKスペシャルについては、NHK側は問題ないという主張ですが、裁判と異なり上級審はありませんから、人権侵害、放送倫理上問題、との決定があった場合、それを尊重せざるをえません。
 そうすると、NHKは、小保方氏側が求めているように、クローズアップ現代で行ったような外部委員会による検証の実施と再発防止策とを講じなければならなくなるのではないでしょうか?
 
 そうなると、それも大きな転機になり得るような気がします。あのNHKスペシャルに重大な問題があったとの視点から、その取材、制作、放送に至る過程の問題やその責任が問われることになるでしょう。
 いわゆる「メディアスクラム」の主導メディアの大きな一角が崩れるということです。
 
■小保方氏側は、メディアスクラムがなされた不正な実態を追及するため、もう一つの2015320日のNHKニュースについても、放送倫理委員会への申立てをするのがいいと思います。
 
 この放送は、小保方氏が死細胞の蛍光確認をしていなかったかのように、ヒアリング記録を切り貼りしたもので、事実関係を歪曲するものであり、これも不当な小保方バッシングの材料となっていました。
 これも申立てをすることにすれば、更に実態解明につながることでしょう。小保方氏としても、死細胞の蛍光確認をしていたことをアピールできますし、効果は大きいと思います。
 
 NHKとすれば、番組・放送が2本、BPOから重大問題ありとの決定がなされることとなれば、打撃は大きくなります。番組制作・取材の過程の検証を通じて、STAP細胞事件についてのメディアスクラムの実態についても、一端が解明される契機になると期待されるところです。
 
 ただ、昨年3月の放送は、間もなく1年経ちますので、申立て期限がきます。NHKスペシャルと二正面作戦は、少々きついのかもしれませんが・・・。