理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

小保方氏は、「裏付けのメール等を公開する用意がある」旨声明を出すのが適当

 

 小保方氏の手記に対して批判する向きは、読まずに全否定する、総論的・抽象的な言葉で否定する、いった傾向かと感じますが、ともかく、引き続き小保方氏を貶め、「科学的には決着している」というところに持っていきたがっているということはわかります。

 しかし、小保方氏の手記は、不正調査委員会及び自己点検委員会の認定手続きとその認定内容に対して、具体的材料を以てプロテストしているのであり、決着しているはずのそれらの認定内容を覆す材料を提示しているということです。

 

 自己点検委員会報告書を読み返すと、若山氏は技術支援のための受身的対応に終始したかのようにイメージで描かれています。また、幹細胞についての第二論文は、若山氏の支援を受けて小保方氏が解析し取りまとめたデータを基に作成されていると記述され、胎盤への寄与の確認も、小保方氏によるかのような印象づけがされています。

 そして、若山研の研究スタッフは、STAP細胞もSTAP幹細胞も作成にも至っていないかのように描かれ、また、一度は成功した若山氏も、山梨大に移って以降は、STAP細胞の作成には全て失敗したと記載されています。

 

理研の自己点検委員会報告書

http://www3.riken.jp/stap/j/c13document14.pdf 

 

若山氏

若山氏は、小保方氏を理研の客員規程に従ってハーバード大学から受け入れたが、小保方氏はC.バカンティ研究室に籍があり、受入れの目的は技術支援であると認識していた。そのため、実験計画や結果の判断に深入りしない方針で共同研究を進め、批判的な観点からの議論や詳細なデータの確認を行わなかった。客員研究員の身分でも、小保方氏は研究室に常勤の状態にあり、若山氏自身がその研究に深く関わっていたからには、小保方氏に対し通常の研究室メンバーと同様の研究指導をすべきであった。」(p7)

 

笹井GD は、引き続き小保方氏とともに第の論文(ネイチャー誌レター論文)の執筆を進めた。この論文は、CDB の若山研究室で着想され、若山氏の支援を受けて小保方氏が解析し取りまとめたデータを基に作成されており、STAP 細胞が胎盤形成にも寄与すること、STAP 幹細胞の樹立(最終段階でアーティクル論文に編入)、胎盤形成に寄与する幹細胞(FI Stem Cell の樹立を主要な内容としていた。この論文の執筆によりSTAP 細胞研究における若山研究室のクレジット及びCDB の貢献が明確となった。」(p4)

 

「(6)STAP現象の再現性に関するこれまでの経緯

若山研究室において作製されたキメラマウス、樹立されたSTAP 幹細胞は全て小保方氏が提供したSTAP 細胞から作製されたものである。なお、2011 11 月にキメラマウスの作製とSTAP 幹細胞の樹立に成功し、それ以後は効率よくキメラマウスが作製されていた。

②2011 年度末、若山氏は小保方氏からSTAP 細胞の作製法を伝授され、STAP 幹細胞の作製に成功した。一方、若山研究室の室員が小保方氏に習いながら再現を試みた際には、いわゆる緑色の細胞塊(Oct3/4-GFP レポーターを発現する細胞塊)は形成されたが、STAP 幹細胞の作製には失敗した。

若山氏は2013 月に山梨大学に実験室を移してからもSTAP 細胞の作製を試みたが、全て失敗した。

これまでのところ、CDB 内部において小保方氏が全く関与しない状況でSTAP 細胞の作製(体細胞を酸性溶液に浸して初期化を誘導し、万能性を獲得させること)に成功した例は確認されていない。」(p6)

 

 

 しかし、小保方氏の手記、メールを引用・言及することで示している事実関係は、

(1)若山氏は、幹細胞研究を積極的に推進し、論文投稿と51%を握る特許化を目指し、その特許範囲を広げるために、研究スタッフに次々と研究テーマを与え、学生の一人は論文も投稿もしている。
(2)幹細胞研究は、小保方氏だけには一切ノウハウを教えず、ラボメンバーは皆、「胚操作」という実験技術をマスターしており、それをもとに幹細胞研究を進めていた。
(3)若山氏は特許室へのメールで、「ラボメンバーは、STAP細胞も幹細胞もまあまあできる」「いつでも再現できる」「iPS細胞よりすごいものを作った」と述べており、ともに、ラボメンバーが作製・再現していることを語っている。
(4)若山氏から小保方氏へのメールでは、山梨大への培地送付後、STAP細胞の作製はできることを語っている。

 

 自己点検委員会の事実認識、その描くところの印象をことごとく否定するものです。

 

 小保方氏は、おそらく裏付けとなるメールを手元に持っているのではないかと思います。若山研時代の(客員研究員時代の)メールは、ハーバードのアドレスだったので残っていない(アクセスできない)と書いてありますが、理研に採用されて以降のものは、全部ではないかもしれませんが、手元にあるのではないでしょうか?

 小保方氏の手記を読む際には、ずっと、この記述は、裏付けるメール等は残っているだろうか?と考えながら読み進みましたが、明らかに手元に現物があって、書き写していると思われる箇所もありました。指導の名の検閲で削除された物証のメールは、小保方氏はおそらく保有しているのではないでしょうか?

 学生が、若山氏と相談して、ネイチャー関連誌に投稿することも、学生からのメールがあるようですし、投稿した(その後取り下げ)論文も現物が確認できれば、若山研での幹細胞の研究状況がわかることでしょう。

 

 自己点検委や桂調査委は、若山氏を調査側ではなく、きちんと被調査人としての立場で位置づけ、関連試料を小保方氏同様に保存して、調査を進め、中立的立場で小保方氏から弁明を聴き、その裏付けをとれば、様相は全く異なったものとなったことでしょう。

 

 小保方氏は、せっかく渾身の力を振り絞って、今回の手記を世に問うたその目的は、自らに対する不当極まる嫌疑を晴らすということが一番の目的でしょうから、その効果を十全ならしめるためにも、次のように宣言し、実際に逐次裏付け材料を公開していくことが適当だと思います。ちょっとやそっとで、出来上がってしまっている小保方氏への偏見は崩せませんが、それを崩す上で、現物を公開することが多大な(メガトン級の?)効果をもたらすことでしょう。現物があれば、言い逃れができません。

 

【小保方氏声明案

「私が出版した手記の内容について、根拠なく否定しようとする向きもありますが、書いてあることは全て真実です。私は、本手記の内容の裏付けとなるメールの現物その他関係資料を、状況の推移次第で、公開する用意があります。また、名前を伏せて記載している箇所についても、場合によっては、実名を明らかにすることも検討致します。メール等が公開されれば、不正調査委員会や自己点検委員会が描くところの事実認定がいかに一方的であり、実態と乖離したものであるかが理解されることでしょう。」

 

  

*****************************


しかし、それにしても不思議ですが、若山氏は、山梨大に移ったら、なぜSTAP細胞はできたのに、STAP幹細胞はできなくなってしまったのでしょう・・・??

 小保方氏が語るように、

 

「(若山氏に渡したSTAP細胞がES細胞であれば)もともと増殖している細胞がわたされたことになり、若山先生が観察した、増殖能の低いSTAP細胞からの無限増殖する幹細胞への変化が起こるはずがなく、気がつかないはずはないのではないだろうか。」(p207~208)

 ということですし、若山氏は、日経サイエンス20146月号のインタビュー記事で、次のように、STAP細胞、STAP幹細胞とも、ES細胞との顕著な差を証言しています。

  http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16468998.html 

 

STAP細胞は、細胞が塊を作っていて、全体のサイズも細胞のサイズも桑実胚に似ていた。増殖して塊になったのではなく、バラバラだったものが集まってできたもの。そのままでは弱く、桑実胚と違ってすぐに死んでしまう。」

STAP細胞からSTAP幹細胞への樹立は35日でできる。一方,(桑実胚よりも発生が進んだ)胚盤胞からES細胞を作るのでさえ1 2週間必要だ。桑実胚の混入では(これほど短期間でSTAP幹細胞になることが)説明できない。

STAP幹細胞は増殖の速さからみて,1日目で増殖を始めている。樹立成績も,胚盤胞からES細胞を作るのは50%程度だが,STAP細胞からSTAP幹細胞は80100%と非常に高い。実験当時もこのことは頭にあったが,STAP細胞というのは本当にすごい細胞だと思っていた。」

 

 この証言からすれば、STAP細胞、STAP幹細胞とも存在したことが強く示唆されるわけですが、それが、理研の若山研時代には、ラボスタッフを含めてともにできていたものが、山梨大に移ったとたんに、STAP幹細胞だけは、ぱったりとできなくなってしまったのは、どうしてなのか、不思議です。実験室が変われば往々にしてできなくなる、というあれでしょうか?

 

 ただ、その時の若山氏の焦燥と恐怖感は想像できるような気がします。STAP細胞はできるが、STAP幹細胞、FI幹細胞は再現がどうしてもできない・・・となれば、それはその立場になれば誰も焦るでしょう。それで突発的に、STAP細胞に疑義を呈する形で、唐突で不自然な撤回の呼び掛けに至ったということなのだろうか・・・との想像も働きます。