理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

BPO放送人権委員会の審理概要です(9月15日開催分)

 9月15日に開かれたBPOの放送人権委員会の議事概要がアップされていますので、転載しておきます。

 NHK側の詳細な反論書の内容がわかりませんが、この議事概要を見る限りでは、ずいぶんとふわっとした総論的抗弁に留まっている印象です。
 実際には、三木弁護士がFaceBookで公開している申立書概要 ↓

で指摘された個別の論点ごとに反論しているでしょうが、説得的な反論ができるのでしょうか・・・?
 こういうのは、ディベート的に反論を考えてみるといいのでしょうが、効果的な反論はなかなか難しいように感じます。というか、まえにも書いてように、反論が難しい点に絞り込んで申立てをしていますから、それも当然なのかもしれません。

 「次回委員会では、申立人の「反論書」、被申立人の「再答弁書」の提出を受けて審理を進める予定。」とありますが、次回委員会は10月13日に臨時委員会を開催する。10月は20日の定例委員会と合わせ2回開催となる。」だそうです。

 今回の審理も、午後4時~10時で、しかもSTAP報道の案件は最後の7番目ですから、委員の皆さんもへとへとでしょうね。お務めとはいえ、難しい案件ばかり何件もこなさなくてはならず、大変だと思います。

********************************************:

7.「STAP細胞報道に対する申立て」事案の審理

対象となったのは、NHKが2014年7月27日に『NHKスペシャル』で放送した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。番組では英科学誌「ネイチャー」に掲載された小保方晴子氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した。
この放送に対し小保方氏は、人権侵害、プライバシー侵害等を訴える申立書を委員会に提出、その中で「何らの客観的証拠もないままに、申立人が理研理化学研究所)内の若山研究室にあったES細胞を『盗み』、それを混入させた細胞を用いて実験を行っていたと断定的なイメージの下で作られたもので、極めて大きな人権侵害があった」として、NHKに公式謝罪や検証作業の公表、再発防止体制づくりを求めた。
また、論文に掲載されている画像やグラフに関し、「何らの科学的説明もないまま、『7割以上の不正』があったとする強いイメージを視聴者に与える番組構成は、強い意図をもって申立人らを断罪した」と主張。番組が申立人に無断で実験ノートや電子メールの内容を放送したことについては、著作権侵害やプライバシー侵害、通信の秘密に対する侵害行為にあたると訴えている。
これに対しNHK答弁書「今回の番組は、世界的な関心を集めていた『STAP細胞はあるのか』という疑問に対し、2000ページ近くにおよぶ資料や100人を超える研究者、関係者の取材に基づき、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作したものであって、申立人の人権を不当に侵害するようなものではない」と主張した。
さらに、画像やグラフに関する申立人の主張に対して、「専門家が疑義や不自然な点があると指摘した事実を紹介したに過ぎず、NHKの恣意的な評価が含まれている訳でもない」と反論。申立人の実験ノートや電子メールの内容を放送したことについては、「本件番組において紹介することが極めて重要なものである」として、違法な侵害にはあたらないと述べている。
今月の委員会では事務局が双方の主張を取りまとめた資料を説明した。次回委員会では、申立人の「反論書」、被申立人の「再答弁書」の提出を受けて審理を進める予定。
*****************************************
 他の案件の審理状況をみると、STAP案件より前に審議された4~6の案件は、「委員会決定案」がほぼできているようですが、対象番組は、概ね4~5か月前のものです。すぐに申立てしたのかわかりませんが、概ね申立てから3~4か月というところでしょうか。双方の書面を審理して、必要に応じてヒアリングもした後、決定書の起草委員会で担当委員が作成し、それを検討して決定案を固めるという段取りのようです。
 こういう決定文の起草は、弁護士の委員が行うでしょうから、話は通じやすいだろうと思います。次次回当たりで、様子が見えてくるかもしれません。