理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

前回記事【補足】

【補足】(7月6日)

1 7月5日付の朝日新聞記事には続きがあったようです。「そのマウスは若山研究室から小保方氏に渡していない」ので「結論の根幹には影響しない」とのこと。
 
「・・・しかし、STAP細胞論文を2日に撤回した英科学誌ネイチャー上で、著者らが説明した撤回理由には『(STAP幹細胞に)挿入された遺伝子の部位は若山研究室にあるマウスと一致する』という趣旨の記載があった。
若山教授ら複数の関係者によると、会見後、この遺伝子のあった場所が15番染色体ではない可能性が判明したという。ただ、若山研究室の関係者は、STAP幹細胞が若山研究室にあったマウスに由来する可能性があっても、そのマウスは若山研究室から小保方氏に渡していないとし、『結論の根幹には影響しない』と語った」。

2 これに関連して、サイエンスライターの片瀬久美子さんのブログが、若山氏から提供された情報を、追記で載せています。
 
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<追記>
若山さんから、STAP-SC FLSに関する新たな情報を頂きましたので追記します。(2014/07/05)
 
「僕が第三者機関にお願いした解析について、協力者により詳しく調べた結果、15番染色体にCAG-GFPが挿入されているものではない可能性が出てきています。これは、予想外にもSTAP幹細胞(FLS)に導入されている遺伝子がCAG-GFPだけではなかったためで、重要な点ですのでより詳細な解析を進めています。そこで僕は15番染色体という番号の修正だけをNatureへ依頼しました。
 上記のことは、僕が渡したマウスとは違う遺伝子を持つ細胞が小保方さんからSTAP細胞として戻ってきた、という結論の根幹部分にまったく影響しません。
 組み込まれている遺伝子がCAG-GFP単独ではなかった可能性を受けて、現在用いられた可能性のあるES細胞株についても捜索中です。この細胞についてはいくつかの候補が考えられますが、いまは染色体への挿入部位の同定を行っている状況です
これらの結果は、わかり次第報告いたします。
 このようなことから、若山研にSTAP幹細胞(FLS)と同じマウスとES細胞が存在していた、というNature誌上での記述は不正確で、修正を行った方の意図を確認したい気持ちです。また候補となる若山研究室のES細胞株については過去に小保方氏に分与したことはなく、もし彼女が所有していたとすれば、その経緯についても説明して欲しいです。

STAP幹細胞(FLS)に導入されている遺伝子がCAG-GFPだけではなかったと判明したとの事で、現在さらに染色体への挿入位置を含めて詳しい解析を進めていると教えて頂きました。)
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 どうも、話がややこしくてわかりにくいので、続報を待ちたいと思います。

  ただ、実は15番に挿入したのではなく、どの染色体にどういうマーカー遺伝子を入れたか明確に記録されていなかったという状況がありえるのか、また、それがわからないままに、「僕が渡したマウスとは違う遺伝子を持つ細胞が小保方さんからSTAP細胞として戻ってきた、という結論の根幹部分にまったく影響しません。」ということがなぜ断言できるのか、という気がします。

  それに、理研側の6株の分析結果(2株は、若山研由来)については、どういう評価をしているのでしょう・・・。

● また、どうも釈然としないのは、若山氏は、本来調査される側の人間のはずですが、身分が既に理研を離れていることと、持ち出したSTAP幹細胞株が若山氏の手元にあるがために、理研側の直接の調査が及ばない中で、固有名詞を明かさないままに、「第三者機関」「協力者」の「分析結果」なるものを一方的に流し、それがそのままマスコミの手によって増幅されていくというのは、おかしくないか? という点です。疑えば、証拠隠滅でもできてしまうわけです。小保方氏がおかれている状況とは雲泥の差です。

   こういう場合は、理研側が指定する文字通りの第三者機関に理研が分析を依頼することや、山梨大に若山氏保有STAP細胞株の確保(若山氏からの隔離)を協力要請する、というのが、公正性を担保するための措置ではないかと思うのですが、どうなのでしょうか?
  それは、今後始まる理研の「その後の疑惑」に関する追加調査によって行われるとは思いますが、まずはそういう先行措置が必要と感じます。
  若山氏は本来、小保方氏と同様の調査対象の人なのであって、それがあたかも、「小保方氏の捏造疑惑を暴く正義の人」のようなヒーロー視されることには強い違和感があります。
   科学の世界に、善玉悪玉の視点を持ち込むことは禁物です。