理研STAP細胞論文調査委員会報告、改革委提言等への根本的疑問

小保方論文の「改竄」「捏造」認定の不合理さ、バッシングの理不尽さ

STAP特許出願の理研持ち分の放棄-ハーバード単独出願に


 STAP特許に関して、以前から状況の紹介をされている弁理士の栗原潔さんが、いくつのの現況を紹介されています。

 これによれば、

① 理研が持ち分を放棄して、ハーバードのブリガムウィメンズ病院単独での出願となった(4月9日付け)。豪州でも、5月5日付けで、持ち分放棄された。
② 国際出願の国内移行は、米国(1月)に続いて、欧州(EPO)でもなされた。

結局、昨年12月の記者会見での方針説明通り、理研は持ち分放棄をし、その結果として、ハーバードに譲渡されたと同じことになり、ハーバード単独のものになったということになります。
米国では、1月に国内移行がなされ、請求項の補正もされていますが、欧州でも、国内移行されたということは、審査が欧米で始まる(始まりつつある)ということかと思いますので、補正に関する審査がどうなるのか、注目したいところです。


ハーバード側の研究不正の調査はどういう状況なのかわからないのですが、どこかのサイトを見れば、どういう場で調査が行われているのか、くらいは分かるのでしょうか?
前にも書いたように、

桂調査委員会では、残存資料について、理研に帰属しなかったものが未解析のままになりました。一連のキメラマウスや胎盤の切片、そして小保方氏の客員研究員時代(=STAP細胞やキメラマウス作製成功時)の実験ノートなど最重要残存資料は、理研は分析できていないはずです。「理研に帰属しないとされたものは、調査できなかった」とモニタリング報告書に書いてありますから、そういうことで間違いないでしょう。

したがって、理研の調査対象と、ハーバード側の調査対象とは異なりますから、結論が変わってくる可能性はあると思います。
上記の栗原弁理士は、特許出願がハーバード側で放棄されないのは、バカンティ教授がごねているからだろう、としていますが、そう簡単な話ではないように思います。

①不正調査の上で、検証のための中核となる残存資料がハーバードにあり、丹羽氏らの証言からして、ES細胞ではないと判断されうると思われること。
小保方氏が開示しなかった、理研に帰属しない実験ノート(STAP細胞作成成功時の期間をカバー)に、実験過程等が記されている可能性があること。
②特許出願の補正や国内移行が米国で1月に行われ、続いて5月になって、欧州でも国内移行がなされたということは、現時点では、審査に耐えうると考えていると思われること。
③昨2014年9月に(理研の検証実験の中間報告の1週間後)、バカンティ氏・小島氏連名による改定プロトコルが公表されているが、その成否は不明なこと(これも、ハーバードの調査対象に含まれるのではないでしょうか? 記事では、これで再現できたかどうかは不明、と書いてありますが(それを確認しない記事というのも奇妙ですが)、常識的に考えて、第一次プロトコルがうまくいかずに、第二次プロトコルを前回の失敗を踏まえて、ということで公表したのであれば、成功していることは考えられるのではないかという気もします)。
    「改定版プロトコルでは、まず粉末状のATPを水に溶かし、pH3.0ATP溶液を準備。
     ATP溶液を滴下してHBSS培地をpH5.0に調整した上で、細胞を懸濁し、ピペッティングする
     としている。」

こういったことを考え合わせると、米国サイドでは、まだまだSTAP細胞に否定的な状況が見えてきておらず、日本の科学界、マスコミにとっては想定外の展開がある可能性も否定できないと思っています。